BCNはこのほど、全国の大手家電販売店から収集した実売データを集計する「BCNランキング」にもとづいた、デジタルカメラの販売動向を発表した。
レンズ一体型(コンパクト)デジタルカメラでは、「販売台数が伸びているにもかかわらず、金額は前年割れという苦しい市場」とBCNアナリストである道越一郎氏。3年前は3万円弱だった平均単価が、約1万8,000円にまで下がっており、メーカーとしては「高機能化しなければ売れない。でも価格は上げられないというジレンマを抱えている」という。
一方、レンズ交換型デジタルカメラは販売台数前年同月比で6割、金額で3割を超える伸びを3ヶ月連続で記録(2010年10月現在)。「コンパクトとは違い、平均価格は約8万円を維持し、大きな価格下落からは免れている」(同氏)。また、メーカー別シェアでは、ミラーレスモデル「NEX」シリーズ、ハーフミラー採用モデル「α55/33」の"ダブル効果"で勢いを増すソニーが、キヤノンとニコンの2強に迫っており、「"三強"と言うか言わないか微妙なところ。ソニーの存在感が大きくなっている」状況だ。
なお、デジカメ全体のメーカー別台数シェアでは、レンズ交換型も一体型もバランス良くとれているキヤノンがダントツのトップとなっている。