メルセデス・ベンツ日本は、高級セダン「Sクラス HYBRID」に、標準ホイールベースモデルを追加して販売を開始した。価格はロングモデルより135万円安の1270万円。同時にハイパフォーマンスモデル「S63 AMGロング」に新開発エンジンを搭載して発売した。価格は2292万円。
Sクラス HYBRIDは、ボディサイズが全長で13cm短く、最小回転半径が20cm小さい標準ホイールベースとし、オーナードライバーにとって運転しやすいサイズにしたという。「Sクラス HYBRIDロング」と同様、小型で軽量なリチウムイオンバッテリーを採用することでハイブリッド化による重量増は75kgとし、トランク容量はガソリンモデルと同容量を確保したという。エコカー減税に対応し、自動車取得税と重量税は100%減免される。
S63 AMGロングは、従来の6.3Lエンジンから、新開発の5.5L V8直噴ツインターボエンジンに変更、綿密な燃料噴射を行うピエゾインジェクターによるスプレーガイデッド・ガソリン直噴式燃料噴射システムや、1ミリ秒内に点火スパークを最大4回発生するマルチスパーク・イグニッション、ツインターボチャージャーなどにより従来モデルに比べて性能アップと燃費の向上を両立しているという。具体的には、最高出力は544PS(400kW)、最大トルクは800N・mと、従来比で19PS(+14kW)、170N・m増の出力向上を達成しつつ、アイドリングストップ「ECOスタートストップ機能」や、従来のトルクコンバーターに替えて湿式多板クラッチを採用した電子制御式7速トランスミッション「AMGスピードシフトMCT」を搭載することで、CO2排出量を従来モデルに比べて5割以上の244g/Kmを達成した。
なお、S63 AMGロング専用オプションとして、内外装を変更し、パフォーマンス向上を図る「AMGパフォーマンスパッケージ」を設定する。これにより、最高出力は27PS(20kW)増、最大トルクは100N・m向上するほか、速度リミッターの設定を変更できるAMGドライバーズパッケージ、AMGカーボンファイバーエンジンカバー、AMGパフォーマンスステアリング、チタニウムグレーペイント20インチAMG5ツインスポーク鍛造アルミホイールなどが装着される。
さらに、オプション装備としてドライバーズアシスタンスパッケージを新たに設定、アクティブレーンキーピングアシストと、ディストロニク・プラスのセットとなる(ハイブリッドモデルを除く)。