ユニクロと東レ、カイハラが共同開発した高機能ファッションボトムス『暖パン。』の商品説明会が10日、都内で行われた。同商品は防風ジーンズ(男性用)とヒートテックジーンズ(女性用)の2タイプがあり、価格は3,990~4,990円。

「暖パン。」はメンズの防風ジーンズ(写真右)とウィメンズのヒートテックジーンズの2タイプを用意

「暖パン。」は、重ね着による着ぶくれを心配することなく、冬のデニムファッションを楽しめるように開発された。高機能インナー「ヒートテック」などを開発したユニクロと東レに加え、同商品では日本を代表するデニムメーカーのカイハラも参加しており、冬でも快適な暖かさを保てるジーンズに仕上げている。

防風ジーンズは、防風性と透湿性に優れたウレタンフィルムを、コットン100%の本格デニムの表地と、肌触りが良く保温性のある起毛トリコットの裏地で挟み込んだ。これにより、風を防ぐだけでなく、汗などによる水蒸気を放出して蒸れにくい構造に。デニム生地も軽量で自然な色落ちのものを使用している。同商品の価格は4,990円。他にもメンズのラインナップとして防風イージーパンツを用意しており、価格は3,990円。

女性用のヒートテックジーンズでは、インナーの「ヒートテック」と同様の発熱、保温機能を持つ。また、裏側には起毛加工が施されており、履いた瞬間から暖かさを実感できる。サイドステッチやバックポケットなどの細部にもこだわり、肌にフィットしてスタイルも良く見えるジーンズとなった。

ウィメンズのラインナップは「Wヒートテックスキニーフィットストレートジーンズ」と「Wヒートテックスキニーフィットパンツ」があり、いずれも価格は3,990円となる。

商品発表会の会場では、防風ジーンズや防風イージーパンツを使用してのコーディネートの一例も紹介されていた

商品説明会にはユニクロ取締役の大笘直樹氏、東レ常任理事GO推進室長の小川彰氏、カイハラ代表取締役社長の貝原潤司氏が出席。大笘氏は「暖パン。」について、「ボトムスの分野でも『ヒートテック』や『ウルトラライトダウン』のようなことができないかと考え、研究開発を続けてきた。この分野はまだ市場が作られておらず、我々が深く掘り下げることで、新たな市場創造ができると考えている」と、開発に至った経緯を説明した。

ユニクロ取締役・大笘直樹氏

東レ常任理事GO推進室長・小川彰氏

カイハラ代表取締役社長・貝原潤司氏

小川氏のプレゼンでは、防風ジーンズの防風機能に関する実験も。従来のジーンズの生地(写真左)に風を当てると、その裏に置かれた紙片が大きく揺れたのに対し、防風ジーンズの生地(同右)ではほとんど揺れなかった

小川氏によれば、「暖パン。」の開発には3年を要したという。「『デニム=綿』の常識を打破し、ジーンズと合繊の融合で機能性の向上を追求している。衣料小売業とデニムメーカー、繊維メーカーが手を組み、"ジャパンテクノロジー"が集結したことで、『ジーンズ1本で快適な暖かさ』を実現できたのではないか」と述べ、新商品への自信をのぞかせていた。