iWork

10月に米Apple本社で開催された「Back to the Mac」イベントにおいて、OS・アプリケーションについてはMac OS X "Lion"のプレビューとiLife '11が紹介されたのみで、もう1つの重要製品である「iWork」については何のコメントもなかった。だが一部メディアによれば、本来この場で登場予定だった「iWork '11」は発表が延期され、2011年1月中と見込まれる「Mac App Store」のオープンに合わせて提供が開始されることになるという。

この件を報じているAppleInsiderによれば、関係者の話として、当初iWork '11はiLife '11とともに発表される予定だったものの、直前になって非公開の理由で発表が取り下げられたという。また同じ人物が延期後のiWork '11の登場がMac App Storeのデビューに合わせられることになったと語っており、iWorkは事実上、Mac App Storeの目玉商品として取り扱われる可能性が高いようだ。iPad向けのApp Storeが今年4月にオープンしたとき、iWorkを構成するPages、Numbers、Keynoteの各アプリがそれぞれ9.99ドルで販売されていたのは記憶に新しい。こうした形でディスカウントされたiWorkをMac App Storeでデビューさせることで、ストアのお得感から顧客を呼び寄せ、利用促進につなげる狙いがあるのかもしれない。

なおAppleInsiderによれば、Mac App Storeのサンプルとして表示されていた画面では、iLifeの個々のアプリケーションが14.99ドルだったのに対し、iWorkの個々のアプリケーションは19.99ドルだったという。iWorkのスイートとしての販売価格が79ドルであることを考えれば、この価格はそれほど安いともいえない。最終的な価格は不明だが、iWorkがストア展開におけるキーファクターの1つになっているのは確かなようだ。