内閣府は8日、9月の景気動向指数 (CI、速報)を発表した。速報によると現在の景気とほぼ一致して動く「一致指数」(2005年=100)は前月比で1.3 ポイント低下し、102.0だった。昨年3月以来、18カ月ぶりの悪化となる。

景気の先行きを示す「先行指数」は0.6ポイント低下の98.9、遅行指数は1.0ポイント上昇の88.4だった。「改善を示している」との表現は維持されたが、「足踏みの動きもみられる」としており、2008年10月以来、23カ月ぶりに下方修正された。

景気動向指数は、景気の現状把握や将来予測に資するために作成された総合的な景気指標。

9月の一致指数(CI)では、商業販売額(小売業/前年同月比)や、所定外労働時間指数(製造業)、鉱工業生産財出荷指数などの指標で悪化が目立った。改善したのは投資財出荷指数(除輸送機械)や商業販売額(卸売業/前年同月比)など。足下の変化をつかみやすいとされる3カ月後方移動平均は102.8 で、前月比で0.13ポイント低下。17カ月ぶりにマイナスに転じている。

景気に先行して動く「先行指数」は3カ月連続の下降。特に中小企業売り上げ見通しD.I.(前年同月比)や耐久消費財出荷指数(同)の悪化が目立った。遅行指数は2カ月ぶりの上昇。完全失業率や、常用雇用指数(製造業)といった雇用関連の指数が改善した。