MacBook AirにはFlashを入れないほうがバッテリが長持ちする--こんな実験が話題になっている。例えばFlashを導入していない状態の11インチ新型MacBook Airで、いくつかのWebページを表示した状態で放置したところバッテリで6時間駆動できたものが、Flashをインストールした状態で同じ実験を行ったところ約3分の2の4時間程度の駆動時間になったという。
この実験を行ったのはArs Technica。実験主のChris Foresman氏によれば、Mac OS Xの標準ブラウザであるSafariで数個のページを開いた状態で放置したところ、Flashをインストールした状態では4時間ちょうどのバッテリ駆動時間だったのに対し、Flashをアンインストール後に同様のテストで同じページを表示させたまま放置させたところ、6時間2分の駆動時間だったという。これはFlashが原因というよりも、「Flashを利用してCPUパワーを無駄に浪費する広告等のパーツがWebページ上に多数存在する」ことが原因だが、モバイルノートでふだんわれわれが神経質になっているバッテリ駆動時間を減らす原因の一端がどこにあるのかを示しているといえる。
10月20日に発表された新型MacBook Airでは、Flashプラグインがデフォルトではインストールされていない状態で出荷されていることが知られている。その理由は不明だが、Flashの存在を巡ってその開発元であるAdobeとAppleは過去半年以上にわたって論争を続けており、その延長線上で意図的にAppleによって排除されたものであるとの見方が一般的だ。現状、われわれがWebサーフィンをするうえでFlash技術は欠かせないものとなっているが、一方でこのようにFlashがなくなった世界からWebを見つめることで、Flashにまつわる問題点も見えてくるだろう。これは今後HTML5が普及しても同様の問題が出てくると考えられるが、快適なモバイルでのWebブラウジング環境実現のために、いまいちど見直してみるのも面白いかもしれない。