総務省が29日発表した9月の全国消費者物価指数によると、変動の激しい生鮮食品を除く総合指数(2005年=100)は99.1で、前月比は横ばい、前年同月比は1.1%の下落となった。前年同月比での下落は19カ月連続となり、デフレ傾向が長期化していることがうかがえる。

総合指数(生鮮食品含む)は99.8。前月比は0.3%の上昇、前年同月比は0.6%の下落となった。前年同月比で下落した品目は、カメラ(-37.1%)、薄型テレビ(-33.9%)、デスクトップ型パソコン(-29.9%)、ノート型パソコン(-22.1%)などの耐久消費財や航空運賃(-8.4%)など。一方、灯油(+13.3%)、都市ガス代(+5.0%)、外国パック旅行(+5.2%)などは上昇した。10大費目では、高校授業料無償化で「教育」が12.9%下落、「家具・家事用品」も4.2%下落した。一方、「光熱・水道」は3.3%、「食料」は0.6%上昇している。

先行指標となる東京都区部の9月の消費者物価指数(中旬速報値)は、生鮮食料を除く総合指数が99.1となり、前月(9月)比は0.4%の上昇。前年同月比は0.5%の下落となった。10大費目をみると、「教育」(-6.6%)のほか、「家具・家事用品」(-3.4%)や「住居」(-0.9%)なども下落している。一方、タバコの大幅値上げで「雑費」は5.3%上昇。「光熱・水道」(+4.1%)「食料」(+2.1%)、「被服及び履物」(+0.7%)も上昇した。