角川コンテンツゲートは26日、電子書籍を中心としたデジタルコンテンツを販売する直営プラットフォーム『Book☆Walker』の設立を発表した。12月よりiPhone/iPad用リーダーアプリの提供など実験的な試みを行ない、段階的にサービスを拡充。2011年4月にプレオープン、同年7月のグランドオープンを目指す。

「電子書籍はPUSH型のビジネス。存在感を出すためにプラットフォームをつくろうと考えた」と会見であいさつを述べた角川グループホールディングスの角川歴彦会長

Book☆Walkerは、角川グループ10社が参加する電子書籍、映像、グッズなどのコンテンツ販売プラットフォーム。角川グループ以外の出版社などからも参加を募りながら、ソーシャルメディアの活用、リアル書店との共存が可能なビジネスモデルを模索などを進め運営していく方針。

2011年4月のプレオープン前に、2010年12月よりiPhone/iPad向けとして読書機能に特化した専用アプリを配布する。提供コンテンツはライトノベル、コミック、文芸、新書の中から選ばれた約100作品。以後、毎週20作品前後を追加。決済にはアップルのシステムを利用する。また、書店との連携の模索、電子付録や電子書籍の価格の検証などを行なっていく。

続いて2011年4月に同アプリのフル機能版を提供開始。Androidを搭載するスマートフォン、タブレット端末、PCに対応し、ソーシャルメディアとの連携機能なども搭載する。また、取り扱いジャンルを文芸書、ライトノベル、コミック、新書、実用書、雑誌などに拡大し、当初より約1,000作品を用意するほか、他のコンテンツプロバイダからも参加を募りながらラインアップを拡充していく。決済手段にはクレジットカードやプリペイドカードなども利用可能になる。

同社はBook☆Walkerについて、電子書籍の流通にとどまらない、映像やグッズなどの提供にもつながるプラットフォーム像を構想している。今後は2011年7月の正式オープンに向けて、実験的な試みを実施していくとしている。