Wi-Fi Allianceは10月25日 (米国時間)、Wi-Fi対応機器をピアツーピアで直接接続するWi-Fi新仕様「Wi-Fi Direct」の製品認証開始を発表した。年内に初のWi-Fi CERTIFIED Wi-Fi Direct製品が登場する見通しだ。

Wi-Fi Directは、インターネットやWi-Fi対応の無線LANベースステーションを介すことなく、Wi-Fi機器の直接接続によるデータのやり取りを可能にする。パソコン、携帯電話、デジカメ、プリンタなどから、キーボードやヘッドフォンなどのHID(Human Interface Device)に至るまで、あらゆるWi-Fi機器が対象になる。Wi-Fi認定を受けている既存のWi-Fi機器(IEEE 802.11 a/g/n)との接続も可能。Wi-Fi Allianceによると、2010年に8200万台のWi-Fi対応家電製品と2億1600万台のWi-Fi対応ハンドセットが出荷され、2014年までWi-Fi対応機器は年率26%で増加していく。レガシーデバイスにも対応するWi-Fi Directがユーザー同士を結びつける新たなソーシャルソリューションを実現し、またモバイルアプリに新たな可能性をもたらすと期待している。

Bluetoothに比べると、Wi-Fi DirectにはWi-Fiの広い電波到達距離で接続できるというメリットがある。1対1または1対複数の接続が可能で、接続に際してはプッシュボタンによる利便性と、WPA2によるセキュリティが確保されている。

1対1の接続

一部のデバイスでは1台で複数のデバイスとの接続が可能

以下の5つのIEEE 802.11a/b/g/nワイアレスアダプタが、初のWi-Fi CERTIFIED Wi-Fi Direct製品となった。これらはCisco 2106 Wireless LAN ControllerおよびCisco Aironet 1240 Series Access Pointとともに製品認証プログラムのテストスーツに用いられている。

  • Atheros XSPAN Dual-band 802.11n PCIe Mini Card (AR928x)
  • Broadcom BCM43224 Dual-Band 802.11n 2x2 MIMO PCIe Half Mini Card
  • Intel Centrino Advanced-N 6200
  • Ralink MIMObility 802.11n 2x2 PCIe Half Mini Card
  • Realtek RTL8192CE-VA4 HM92C00 PCIe mini card