全世界的なヒットを飛ばしているSamsung電子のGalaxy Sは、まもなく日本でも発売される。中国でもGalaxy Sは人気商品となっており、3つの通信事業者向けに3モデルが発売されている。P&T/Expo Comm China 2010のSamsung電子ブースではそのGalaxy Sを中心とした展示が行われていた。

Galaxy SやGalaxy Tabに高い人気

Samsung電子ブース

中国ではTD-SCDMA/CDMA2000/W-CDMAと3つの3G方式が採用されているが、Galaxy Sも通信方式ごとに異なるモデルが提供されている。ベースとなるモデルはグローバル向けのGalaxy S i9000だが、中国向けの独自のハードウェアカスタマイズも行われている。

中国電信向けのGalaxy S i909はCDMA2000 EV-DOに加え、GSM方式にも対応している。またSIMカードもCDMAとGSMの2枚を同時に利用でき、両通信方式は同時待ち受けが可能とのこと。データ通信やメッセージサービスも両方式を選択して利用することが可能だ。なおデュアルSIMカードスロット対応により本体は厚みが10.9mmとグローバルモデルより若干増している。

中国移動向けのGalaxy S i9008はTD-SCDMA/GSMに対応、OSは中国移動がAndroidをベースに独自カスタマイズしたOPhone OSとなっており、待ち受け画面やメニューなどのデザインが独自のものになっている。また中国のモバイルTV「CMMB」を搭載しており、収縮式のロッドアンテナを備えている。

中国聯通向けのGalaxy S i9088はW-CDMA/GSM対応でスペックは日本向けやグローバルモデルと同等である。だが本体のデザインがカスタマイズされており、ディスプレイ下部にあるボタンがソフトキーになっているほか、背面の電池カバーも金属製のものになるなど外見の印象が異なるモデルになっている。

一方Galaxy Tabは、W-CDMA/GSMモデルが同通信方式を採用する中国聯通から発売予定とのこと。中国聯通や中国のWebサービスのアプリケーションがプリインストールされた状態で販売される予定で、電子書籍やストリーミングによるビデオ配信サービスなどが利用できる。

Galaxy Sは特設ブースで展示

中国電信向けのi909はCDMA/GSMデュアルSIMカード対応

中国移動向けのi9008。TD-SCDMA/CMMB対応、OSはOphone

i9008はCMMB用のアンテナを内蔵する

中国聯通向けi9088。本体デザインが日本やグローバルモデルと異なる

中国でも発売予定のGalaxy Tab

badaやWindows Phoneなどスマートフォンを中心とした展示

Samsung電子ブースではこのほか、同社開発OSのbadaを搭載した端末やWindows Phone、そしてAndroidなどOSごとに端末を紹介。さらに同社が提供するアプリケーションストア「Samsung Apps」の展示など、端末単独の機能だけではなくアプリケーションによる拡張性も大きくアピールされていた。Galaxy Sを使ったアプリケーションのデモはTV出力ケーブルを接続し、大画面でゲームやGPSなどの紹介が行われておりこちらにも人気が集まっていた。

bada OS採用のS8500

Windows Phoneのi8000U(左)とB6520(右)

他にはAndroidなど、端末単独の展示もスマートフォンが中心

Samsung電子独自のアプリケーションストア「Samsung Apps」

Galaxy Sを使ったアプリケーションデモ特設コーナー

TVの大画面に投影してゲームなどの実演が行われていた