最近なんだか疲れたなぁと感じていませんか?

時期的に異動した直後という方も多いでしょうし、何より季節の変わり目ですからね。身体、精神共にガタがきてもおかしくない頃合いです。

そんなときに読みたいのはハードで重い漫画じゃなくて、サクッと読めて手軽に笑えるほのぼの「4コマ漫画」ですよね!

寝る前や仕事の休憩中に頭を空っぽにしてひと笑いしてみてはいかがでしょう。

今回も電子貸本「Renta!」から、お薦めの作品をご紹介していきますよ。

殿といっしょ

『殿といっしょ』(メディアファクトリー刊)

戦国時代を舞台に有名武将たちが繰り広げるドタバタ劇を4コマ化。ボケとツッコミというオーソドックスなスタイルで飛び出すギャグはとてもパワフルで笑えます。

面白さのポイントは、なんといっても各武将の特徴を極端に誇張していること。たとえば伊達政宗といえば眼帯が有名ですが、本作での政宗はとにかく眼帯マニアで、日々面白眼帯を発明することに情熱を燃やし、部下にも平気で眼帯を強要してきたりするわけです。他にもとにかく焼討ちが大好きな織田信長や、不良なんだけど動物好きで根は優しい前田慶次、上杉謙信をライバル視するあまり、ちょっとときめいてきてしまった乙女な武田信玄など、ただでさえ濃い戦国武将たちがさらに濃度10倍で登場! ここ数年戦国ブームが続いていますが、またちょっと違った戦国時代を味わえる良作です。

また、現在は4巻まで刊行されていますが、ちゃんと年代が進行しているのがミソ(途中でループしますが)。登場する武将がどんどん入れ替わっていくので、巻が進んでもグダグダにはなりません。

さらにこの手の漫画には珍しく、かなりマイナーな武将も登場しており、山内一豊や奥平貞昌などは僕もこの漫画で初めて知りました。エピソードや人間関係も誇張しているとはいえわりと歴史に忠実であり、楽しみながら歴史の勉強ができそうですね。

手のりおかん

『手のりおかん』(竹書房刊)

これぞ4コマの真骨頂! といった感じの日常系ほのぼの4コマ。でも他とちょっと違うのは、主人公の母親(オカン)が手乗りサイズであることなんです。……いや、意味がわからないと思うかもしれませんが、そこを気にしてしまうとこの漫画は先へ進むことはできません。ほのぼのギャグ漫画なのでそこに理由を求めてはいけないのです。受け入れるのです。主人公も最初こそ宅配便に入ってやってきた手乗りおかんに驚きますが、1ページで状況を把握し、順応していますから!

それよりも本作のポイントは、手乗りサイズになったおかんがとにかくかわいいということ。東京で一人暮らしをする20代OLの娘を心配して宅配便の箱に入ってやってきたおかんですが、大きさは手乗りサイズでも中身はしっかり大阪のおばちゃんなんです。だから日頃から口うるさいし、日常生活ではその大阪パワーをいかんなく発揮します。

それに振り回される娘との関係が微笑ましく、手乗りサイズながら家事を必死でこなそうとするおかんの世話焼きな姿にちょっとホロッとくる場面も……。

母娘のお互いを思いやる気持ちに、ぜひ癒されてください。

ストレッサーズ

『ストレッサーズ』(竹書房刊)

内田春菊の初期問題作。モテたくて仕方ないのにモテない青年・日常ハジメの日々を綴った4コマ漫画。ハジメのキャラがとにかくどうしようもないというか、こうして第三者目線で見ていると「おいおい……」と思うことばかりで、そりゃモテないわなと苦笑してしまいます。たとえば女性がそれとなく断っているのにしつこくデートに誘ったり、あの手この手で女性を自宅に連れ込もうとしてみたり(「部屋に来させりゃこっちのものじゃーん」というセリフがまたいい感じにダメさ全開である)、お目当ての女性がこないと知るや飲み会を欠席したり……ほら、聞くだけでもダメでしょう?

これだけ聞くと「なんてウザいやつなんだ!」と思うかもしれませんが、そこは軽いノリの4コマのいいところで、「ダメなやつだ」と思いながらもなぜか先を読んでしまう妙な中毒性があるのです。いくら読んでもハジメに対する苦笑いが積み重なっていくだけだと知っているのに、まるでそれを確認するかのようにページをめくってしまう! 不思議! ……でもそれこそが内田春菊マジックなのかもしれませんね。

以上、疲れた心にスッと入ってくる面白4コマ漫画のご紹介でした。

「Renta!」の4コマ漫画はかなり充実しており、ジャンルも多岐にわたっているので、これを機に色々探してみると掘り出し物が見つかるかも?

個人的には恋愛系の4コマ漫画もまとめ読みしたいなぁと思っています。

【ハウツー】"買うほどじゃないけど読みたい"という気持ち、わかります - 初めてでも安心! 電子貸本「Renta!」の歩き方