米Intelが10月12日(現地時間)に発表した2010年度の第3四半期(2010年7月-9月)決算は、売上高が過去最高の111億ドル、営業利益が41億ドルとアナリストの予想を上回る結果となった。同社は8月に同四半期の売上げ予想を116億ドル(±4億ドル)から110億ドル(±2億ドル)に下方修正していたが、エンタープライズ市場および新興市場における力強い需要がコンシューマ向けPC市場の伸び悩みを補った。
第3四半期の売上高111億ドルは前期比3%増。7-9月は米国などのバックトゥスクール・シーズンと重なるため過去の平均は約9%の伸びである。コンシューマ市場におけるPC需要の冷え込みの影響を受けた形だが、企業のPC買い替えが引き続き増加傾向にあり、新興市場の堅調な伸びと併せて、マイクロプロセッサの出荷ユニット数が過去最高となった。マイクロプロセッサのASP(平均販売価格)は前期から横ばい、前年同期に比べると大幅に上昇しており、モバイル向けプロセッサおよびサーバ向けプロセッサの売上高が記録を更新した。
Atomマイクロアーキテクチャの売上高は3億9600万ドルで前期比4%減だった。そのような中で、組み込み市場向けの製品が大きく伸びているという。米国ではホリデーシーズンに向けてAtom CE4100を搭載したD-Linkの「Boxee Box」やLogitechのGoogle TVコンパニオンボックス「Revue」などのインターネットTV製品が登場する。
グループ | 売上高 | 前期比 | 前年同期比 |
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PCクライアントグループ | 81億ドル | 3%増 | 14%増 |
データセンターグループ | 22億ドル | 3%増 | 30%増 |
他のIntelアーキテクチャグループ | 5億ドル | 19%増 | 46%増 |
純利益は30億ドル(前年同期比59%増)で1株あたりの利益は52セント(同58%増)。Intel CFOのStacy Smith氏は「堅調なユニット需要と、幅広い製品ポートフォリオおよび低いプラットフォームユニット費用の組み合わせが、66%のグロスマージンと、四半期記録となる41億ドルの営業利益に結びついた」とコメントしている。研究開発費および一般管理費は前期比2%減の32億ドルだった。
2010年度第4四半期(2010年10月-12月)については、売上高114億ドル(±4億ドル)、グロスマージン67%(±2%)と予測している。