「Galaxy Tab」などタブレット製品が出揃ってきたことで、Androidの世界でもこうしたユーザー向けの新聞や雑誌配信の話題が盛り上がりつつある。米Wall Street Journalの10月8日(現地時間)付けの報道によれば、New York Times Co.と、Wall Street Journalの親会社であるNews Corp.の2社がこのGalaxy Tab向けのコンテンツ表示アプリの今年中の提供に向けて準備を進めていると、同件に詳しい人物の話を紹介している。またUSA Todayも同様の計画を進めているとされ、一時期のiPadに続く大きな波となりそうだ。
Galaxy Tabは7インチサイズのタッチスクリーンを持つタブレット製品で、既存のiPadに比べてやや小型である。その代わり軽量薄型で、適度な画面サイズながら携帯性に優れているのが特徴だ。一方で画面解像度が従来のAndroid携帯(例えばスマートフォンのGalaxy Sは480×800ピクセル)よりも大きい600×1024ピクセルとなっており、そのまま既存のAndroidアプリを動作させると画面解像度の違いから表示が最適化されない問題がある。これはiPhoneとiPadの関係に近く、タブレット用にはそのスクリーン解像度に適した仕掛けを用意する必要がある。現在サンフランシスコで開催されているCTIAでも、Galaxy Tabに最適化された「Time」アプリのデモストレーションが行われており、タブレットに適したレイアウトで記事コンテンツが表示されるようになっている。前述の3社がまずGalaxy Tabをターゲットにしようとしているのも、こうした最適化の問題があるのかもしれない。
とはいえ、将来的にコンテンツ提供者側はタブレット全般に広くリーチする戦略をとるようだ。先ほどのWSJのレポートでは、やはりWSJのNews Corp.がカナダのResearch In Motion (RIM)と提携交渉を進めており、同社が今年中のリリースを計画している「PlayBook」タブレットへのWSJコンテンツ提供を検討しているという。RIM自身はAmazon.com経由で各種書籍や新聞コンテンツの提供を受ける予定で、一気にコンテンツの充実を図る狙いだ。