東芝は7日、同社の音声合成エンジン「ToSpeak」を活用した新コンテンツ「トリプルコロンの謎かけ道場」を公開し、都内で報道関係向けのイベントを開催。お笑い芸人のWコロン(ねづっち、木曽さんちゅう)と、声優のたかはし智秋さんがゲストとして登場し、謎かけ道場のミニライブを行った。

Wコロンの2人と、ヤッターマンのオモッチャマ役の声優、たかはし智秋さん。3人合わせて「トリプルコロン」

「トリプルコロンの謎かけ道場」を真剣にデモする3人

新コンテンツの「トリプルコロンの謎かけ道場」は、東芝とテレビアニメ「ヤッターマン」のコラボレーションサイト「ヤッターマン×トウシバ」で公開されている。ヤッターマンのキャラクター「オモッチャマ」とWコロンを合わせて、トリプルコロンが誕生した。

「トリプルコロンの謎かけ道場」では、出題される謎かけのお題に回答したり、オリジナルの謎かけを投稿することが可能。ユーザーが入力した回答や謎かけは、"ねづっちの声"で読み上げられるほか、アニメーションも自動作成される。「テキストから音声を合成」するところに、東芝の音声合成エンジン「ToSpeak」が利用されている。このアニメーションは、mixiやFacebook、Twitterといったソーシャルメディアでシェアすることも可能だ。

「3人も新鮮でよかった」とWコロン。一方のたかはしさんは「最初は緊張したけど楽しかった」

Wコロンの2人は「本当に苦労して音声合成の声をアフレコしたので、ぜひ皆さんにも謎かけを楽しんでいただきたい」とし、「謎かけが苦手という人は僕たちが出した本で慣れてください」と著書のPRも忘れなかった。

国内で高いシェアを持つ東芝の音声合成技術

今回の「トリプルコロンの謎かけ道場」には、東芝の音声合成エンジン「ToSpeak」が使われているわけだが、東芝の音声合成技術は25年の歴史を持つ。とくに国内のカーナビ分野でシェアが高く、だいたい80~90%のカーナビ製品に東芝の音声合成技術が搭載されているという。また、ゲーム機やゲームタイトルでも採用例が増えている。

音声合成エンジン「ToSpeak」の概要

「ToSpeak」の概要を簡単に紹介すると、テキスト解析を行う言語辞書、韻律やイントネーションの情報解析を行う韻律制御辞書、音声信号を生成するときの"声色"などを決める音声素片辞書といったデータベース辞書で成り立つ。ベースとなるテキストデータをもとに各辞書で順番に処理を行い、多彩な声質や話し方、多言語に対応し、かなり自然な音声を合成できる。

「トリプルコロンの謎かけ道場」の場合、まずWコロンの音声を収録し、謎かけの特徴を再現できるような"しゃべり方"を抽出してデータベース化している。実際に試してみると分かるが、ユーザーが入力した謎かけ(テキスト)を、Wコロンの"ねづっち"の声でほとんど違和感なく読み上げてくれる。

東芝では、ユーザーが入力した文章とToSpeakを使って、いろいろな音声合成を楽しめるWebサイト「Studio ToSpeak」を期間限定で提供しているので(現在は公開延長中)、体験してみてはいかがだろうか。