2005年のアカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされた、『9』(監督:シェーン・アッカー)に惚れ込んだ、ティム・バートンのプロデュースによる長編映画『9<ナイン>~9番目の奇妙な人形~』が、ハピネットからBlu-ray Discソフトとして11月4日に発売される。
その音声仕様には、全面的にドルビーラボラトリーの次世代DVD向け音声フォーマット「Dolby TrueHD」が採用されており、臨場感溢れる迫力のサウンドを体験することが可能となっている。今回は、そんなDolby TrueHDの様々な魅力について紹介していこう。
『9<ナイン>~9番目の奇妙な人形~ コレクターズ・エディション』 |
本作品には、英語(Dolby TrueHD 5.1ch)、日本語(Dolby TrueHD 2.0chステレオ)、および解説(Dolby Digital 2chサラウンド)が収録されている。最近よく耳にするこのDolby TrueHDとは、いったいどうようなものなのだろうか?
Dolby TrueHDは、「MLP」(Meridian Lossless Packing)とよばれるロスレス圧縮技術をベースとし拡張された「可逆型」の音声フォーマット。最大のメリットは、スタジオで制作されたマスター音声のデジタル信号を一切損なうことなく、PCMオーディオデータの1/2~3程度のコンパクトなサイズに情報を記録できること。また、これに伴いオリジナルサウンド同等の高音質を維持したまま、さらなる映像の高画質化や特典映像など追加コンテンツの拡充に、限られた記憶容量を割り当てることが可能となる。
『9<ナイン>~9番目の奇妙な人形~』では、CGアニメーションによるハイクオリティーな映像美やディテール感はもちろんのこと、作品をさらに盛り上げるこだわりのサウンドエフェクトやサウンドトラックにもぜひ注目したい。
『シュレック4』『スターウォーズ・エピソードIII』『攻殻機動隊2』などを手がけるサウンドデザイナー、William Files、『ダークナイト』『Mr.インクレディブル』『スターウォーズ・エピソードII』などを手がけるミキサー、Gary Rizzoらの超一流クリエイターやエンジニア、さらには映画ファンにはお馴染みの「Skywalkerスタジオ」でのサウンドミックスなど、まさに最強の布陣により作り上げられたゴージャスかつ繊細なサウンドを、Dolby TrueHDなら余すところなく再現し、リビングにいながらにして体感することができるのだ。
このように、本作品およびDolby TrueHDの5.1chサウンドの魅力を十分に堪能したいというユーザーには、プレイステーション 3をはじめとしたDolby TrueHD対応のプレイヤーのみならず、最近低価格化が進みつつあるデジタルAVアンプやマルチチャンネル・スピーカーシステムなどのサラウンド再生環境の導入をオススメしたいところ。
なお、ここでは詳しく触れないがDolby TrueHD利用時のBDプレイヤーからAVアンプへの接続には、アナログケーブルによる接続やHDMIケーブルによる接続(リニアPCM転送/ビットストリーム転送)など、何通りか方法があるので自身の再生環境にあったものを適宜選択する必要がある。
皆さんも、奇才ティム・バートンをも唸らせるかつてないファンタジーストーリーのビジュアル&サウンドの真価を、ぜひともご自身の目と耳で確かめていただきたい!