3Mのブースでは、3月に発売された「MPro150」を展示。MPro150は、LCOSを採用した手のひらサイズのマイクロプロジェクター。サイズは60(W)×24(H)×130(D)mm。光源にはLEDを採用する。解像度はVGAで、PCからの入力のほか、オプションのケーブルを利用することで、iPodなどとも接続することもできる(動画のみに対応)。ただし、1GBの内蔵メモリーとmicroSDカードスロットを装備しており、Microsoft Woed / Ecxel / PowerPointのデータファイルやPDFを直接表示することもできるなど、本命は小規模な会議やプレゼンなどといったビジネス用途。リチウムイオンバッテリーを内蔵しており、約2時間の連続駆動が可能だ。海外では9月16日に、MPro150の上位機種「MPro160」「MPro180」が発表されている。ブースの方に伺ったところによると、MPro160/180では、MPro150に比べて明るさがアップ。MPro150の明るさは、標準モードで15ルーメンだが、MPro160/180では、30ルーメンとなるとのことだ。また、国内向けの正式な情報はまだ発表されていないが、解像度もSVGAにアップし、さらにMPro180では、新たにBluetoothとWi-Fiにも対応するほか、タッチ式の液晶パネルも装備されるらしい。
フラットークのブースには、「USBプロジェクター」と「小型プロジェクター」の2種類のマイクロプロジェクターを展示。USBプロジェクターは、昨年8月に発売した、LEDを光源とするLCOSのプロジェクター。明るさは7.5ルーメンで、解像度はVGA。入力端子はUSBのみとなっており、電源と信号の両方にUSBを利用する(PC側のUSBポートは2本使用)。本体サイズは89.5(W)×62.3(H)×22.7(D)mm。同社によると、ニコンのデジタルカメラ「COOLPIX S1000p」に搭載されているプロジェクターと、ほぼ同じ能力とのことだ。価格はオープンで、市場価格は2万5,000円前後。小型プロジェクターもLEDを光源とするLCOSのプロジェクター。今年の8月に発売している。価格はオープンで、市場価格は3万4,800円前後。解像度はSVGAで、明るさは50ルーメン。明るい同社ブースの中で、スクリーンではなく壁に投射した状態でも、なんとか映像を見ることができた。投射距離は1~3mで、投射サイズは12インチ~50インチ。1.5m程度の距離で、37インチ程度のサイズに投射できる。電源はACアダプター。また、入力はD-sub15ピンとコンポジットとなっており、一般的な環境でも使いやすくなっている。本体サイズは120(W)×55(H)×90(D)mm。両製品とも、基本的にはビジネス向けの製品となっているが、とくに小型プロジェクターの方は、AV機器と接続しても面白い製品ではないだろうか。
TDKのブースでは、非接触給電のデモが行われている。非接触給電は、給電側と受電側とが接触していない状態で電力を供給するというもの。電磁誘導を利用したものが実用化されており、携帯電話の充電などに採用されている。今回同社ブースで行われているデモは、この電磁誘導型と、もうひとつが磁気共鳴型と呼ばれるタイプ。磁気共鳴型の非接触給電は、給電側のコイルと受電側のコイルの共振により電力を供給するというものだ。磁気共鳴型では、電磁誘導型に比べて、離れた場所に給電が可能という特徴があり、ブースでは、テーブルに給電側のコイルを設置し、LEDランプに受電側のコイルを設置、テーブルから放した状態でもランプが点灯し続けるというデモが行われている。デモでは、10cm程度の距離でしか点灯していなかったが、これはそのように調整しているためで、実際には数mといった距離に電力を供給することも可能らしい。また、供給できる電力も、以前に行った実験では液晶テレビを動作させており、100W程度までは可能とのこと。将来的には、ACアダプターの必要ないノートPCなども実用化されるかもしれない。