大阪証券取引所は5日、大証ヘラクレス上場でエステティックサロン大手のラ・パルレの株式(ヘラクレススタンダード、4357)について、上場廃止を決定し、整理銘柄に指定することにしたと発表した。
整理銘柄指定期間は、2010年10月5日~11月5日。上場廃止日は、2010年11月6日の予定となっている。
上場廃止理由について大証では、ラ・パルレが5日開催の取締役会において、民事再生手続き開始の申立てを行うことを決議したことを挙げている。
ラ・パルレは、2009年4月の第三者割当増資の実施後、日本振興銀行が実質的に主導する中小企業振興ネットワークに参加。その結果、日本振興銀行がメーンバンクとなり、必要な事業資金の支援を受けていた。
だが、日本振興銀行が金融庁から業務停止処分を受け、2010年6月7日から同年9月末まで大口融資が行えなくなった。さらに、同年9月10日に日本振興銀行が民事再生手続きを申し立てたことにより、業務停止処分解除後においても、同行からの新規融資が完全に見込めないこととなった。
その結果、ラ・パルレが保有していた日本振興銀行の普通株式(帳簿価格3億3,500万円)について全額損失計上する必要が生じたことなどをあわせ、財務内容がさらに悪化。2010年9月中間決算において債務超過に陥る見通しであることを公表するに至った。
ラ・パルレでは、メーンバンクの経営破たんという事態を受け、急遽スポンサー探しを開始し、候補先との協議、交渉を進めた、という。だが合意に至らず、「このまま事業継続した場合、資金繰りが破綻することは確実な状況となった」とし、民事再生法の手続に従って抜本的な財務及び事業の再構築を行うことによって会社再建を目指すこととし、10月5日、申立てを行った。負債総額は約27億円(債権確定手続きにおいて、今後増減する可能性がある)。