10月4日、東京ミッドタウンにおいて、パナソニックの最先端環境テクノロジー「エコナビ」を搭載した家電製品群の新製品と、これに伴ってスタートする新「エコナビ」キャンペーンの発表会が開催された。
パナソニック 常務取締役ホームアプライアンス社 社長の高見和徳氏によれば、業界が依然として厳しい状況にある中、同社商品は安定した成長を堅持しているとのこと。また、今後の戦略として国内やアジアだけでなく、欧州での事業本格化およびインド、ブラジル市場の拡大を狙うという。地球規模で環境問題が深刻化している昨今、グローバル戦略に欠かせないのが最先端環境テクノロジー「エコナビ」であると強調する。
パナソニックが持つ環境コア技術と独自の最先端技術が融合して生まれた「エコナビ」は、グローバル展開の強化に欠かせない |
グローバル展開に加え、環境技術のイニシアティブにより、現在のBtoCのビジネススタイルからBtoBへの拡大を目指す |
また、富裕層から中間所得者層に渡る購買者層の中に新たなボリュームゾーンの創出を目指すという。製品のコアテクノロジーに、海外(グローバル)展開と価格(ターゲット層)展開という2つの軸による付加機能・要素を持たせた「製品の群開発」を行っていく予定だ。
新CMイメージキャラクターに選ばれたのは、この4人!
今回発表されたのは、ルームエアコン「Xシリーズ」と、ドラム式洗濯乾燥機「NA-VX7000L」他の新シリーズだ。
Xシリーズは、世界初の「エネチャージシステム」を搭載。従来機が室外機から排出していた熱を有効活用し、温風スタート時でも吹き出し温度約50℃の高温風と、霜取り運転時でも温風が止まらない「ノンストップ暖房」を実現。また、新エコナビが室内の人や陽射しのある部分を検出して効率よく暖房、快適性をより向上させている。機種は電源・冷暖房能力により、全11機種。色は、クリスタルホワイトとクリスタルベージュの2色展開となる。
価格はオープンだが、市場予想価格として、CS-X221Cは20万円前後、CS-X251Cは22万円前後、CS-X281CおよびCS-X281C2は24万円前後、CS-X361CおよびCS-X361C2は25万円前後、CS-X401CおよびCS-X401C2は26万円前後、CS-X501C2は29万円前後、CS-X631C2は31万円前後、CS-X711C2は33万円前後の見込み。発売日は、CS-X631C2とCS-X711C2が11月21日、それ以外の機種は10月21日の予定だ。
従来のエアコンは、霜取り運転が始まるとそちらに熱を使うため、温風が止まってしまい、室温が下がってしまった。が、新製品は蓄熱で霜を溶かすため、温風が止まらず、室温も下がりにくい |
新製品は前回運転中に蓄えておいた熱を利用するので、最初から温風が出る |
センサーが室内の状況を細かく検知し、ピンポイントでムダのない暖房を実現 |
NA-VX7000Lは、新開発のエコヒートポンプエンジンを搭載。ヒートポンプをドラム上部に配置することで循環風路を短縮し、風路抵抗を20%低減。風量を増やして乾燥効率をアップさせている。新エコナビは洗濯と乾燥の両工程で働き、衣類の量や乾き方を判定、布量や綿衣類が少ないときはコンプレッサーの回転数を制御して、最大約10%省エネ運転する。ほかにも、綿などのシワをしっかりと抑える「ジェット乾燥コース」や新搭載「全方位シャワー」が7個所のノズルから洗浄液を噴射するなど、洗浄力の向上と洗浄時間の短縮を両立している。
機種は、NA-VX7000Lのほか、容量およびドアの開閉方向、エコナビや全方位シャワーなど機能の有無により6機種で展開。色はクリスタルホワイト。ただし、NA-VX7000LとNA-VX5000Lのみノーブルシャンパンも用意される。価格はオープン。市場予想価格は、NA-VX7000L/Rは30万円前後、NA-VX5000L/Rは26万円前後、NA-VX3000L/Rは23万円前後、発売は10月30日。
ヒートポンプをドラム上部に配置した結果、風路の長さを1メートルも短縮した |
ドラムに入る風と出る風の温度差を測定し、その差の縮まり具合から布量と布質を測定、コンプレッサーの回転数を制御する |
新製品は、「風切り替えメカ」を搭載。「ジェット乾燥コース」では、後方からの大風量で素早く省エネ乾燥し、前方からの高速風でシワを伸ばす |
なお、これらエアコンや洗濯機の新製品も含め、パナソニックは一連のエコナビ搭載製品群を総合的に訴求し、ブランドを確立していくという。これに伴い、「エコナビキャンペーン」を展開。街頭イベントや番組連動などをおこなう予定だ。CMイメージキャラクターを担うのは、脚本家の三谷幸喜さん、女優の草刈民代さん、フリーアナウンサーの進藤晶子さん、そして、歌手であり俳優のつるの剛士さんの4人。会場には、この中から草刈さんとつるの氏が登場、それぞれ身近なエコについて語った。
自宅の洗濯機を買うとき、家電量販店で説明を受けたという草刈さんさんは、「そのとき、エコナビの説明を伺って、『あ、これにしよう』、って決めたんです」とエコナビが製品選びのポイントになると説明。「(エコナビ搭載の)冷蔵庫も使っていますが、そういう製品を使っているというだけで、エコに対する意識が変わりますよね」と笑顔で話していた。
一方、「子どもがまだ小さいので、ゴミは気になりますよね」というつるのさんは、「掃除の回数も多いです。今まで掃除機を使っていて気にしたことはなかったんですが、(パナソニックの掃除機は)フルパワーの必要がないところは自分で判断して、パワーを落としてくれるんですよ。『あぁ、身近なエコってこういうことなんだ』って掃除機にエコを教えられてます」とエコナビの賢さに感心した様子だった。
なお、パナソニックの対象製品1台購入につき、世界43カ国のエコスクールなどに木が1本植樹される「新・植樹キャンペーン」(10月4日~12月31日)も実施中だ。