総務省が1日発表した8月の全国消費者物価指数によると、変動の激しい生鮮食品を除く総合指数(2005年=100)は99.1で、前年同月比で1.0%の下落となった。1.1%の下落となった前月より下落幅はわずかながら縮小したが、マイナスはこれで18カ月連続。デフレ傾向が長期化している。前月比では+0.1%とわずかながら上昇した。

総合指数(生鮮食品含む)は99.5。前月比は0.3%の上昇、前年同月比は0.9%の下落となった。前年同月比で下落が目立った品目はカメラ(-36.0%)、薄型テレビ(-33.2%)、デスクトップ型パソコン(-32.0%)、ルームエアコン(-15.0%)航空運賃(-3.4%)など。灯油(+17.4%)、ガソリン(+6.4%)などは上昇している。10大費目では、高校授業料無償化の影響で「教育」が13.0%下落しているほか、「家具・家事用品」も-4.4%と下落幅が大きかった。「光熱・水道」は2.8%、「交通・通信」は0.6%上昇している。

前月比では外国パック旅行(+14.0%)などを含む「教養娯楽」が1.4%上昇。生鮮果物が13.5%上昇するなどしたことで「食料」は6.4%の上昇となっている。一方、下落幅が比較的大きかったのは「被服及び履物」で-1.4%だった。

先行指標となる東京都区部の9月の消費者物価指数(中旬速報値)は、生鮮食料を除く総合指数が98.7となり、前月(8月)比は0.1%の上昇。前年同月比は1.0%の下落となっている。10大費目のうち前年同月比で上昇したのは「光熱・水道」(+4.2%)と「食料」(+0.2%)のみ。高校授業料無償化で「教育」がマイナス6.6%となっているほか、電気冷蔵庫(-24.6%)、薄型テレビ(-36.9%)も下落幅が大きい。上昇した品目は、灯油(+11.2%)、電気代(+6.0%)、外国パック旅行(+5.2%)などだった。