10月9日公開の映画『死刑台のエレベーター』のスペシャルプレミアが9月30日、都内で行われ、主演の吉瀬美智子、阿部寛、緒方明監督、ルイ・マルの子息、マニュエル・マル氏が出席した。

映画『死刑台のエレベーター』のスペシャルプレミアに出席した吉瀬美智子(左)と阿部寛 拡大画像を見る

本作は1957年に公開されたフランス映画界の鬼才、ルイ・マル監督によるヌーベルバーグの傑作『死刑台のエレベーター』を世界で初めてリメイクした作品。主演の吉瀬美智子と阿部寛が、愛と欲望の運命に彷徨う男女を熱演している。大手企業グループを率いる会長の妻・芽衣子(吉瀬)は、愛人の医師・時籐隆彦(阿部)とともに、夫を自殺と見せかけて殺害させる計画を立てる。隆彦は、会長を殺害するが、エレベーターに閉じこめられというアクシデントに巻き込まれてしまい、計画が狂い始めるのだった。

黒いミニドレス姿で登壇した吉瀬は「当時ジャンヌ・モローさんが演じた役ということで、お話を受けた時は凄いプレッシャーを感じてましたね。でもこの役のお話しを頂いて本当に嬉しかったです」と笑顔を見せ、劇中で演じた"魔性の女"について「私の役は悪女と言われてますが、私はそう思いません。愛に忠実なだけで、覚悟を決めた女の潔さがあると思います」と話した。その吉瀬に翻弄される時籐隆彦を演じた阿部は「僕は完全にエレベーターに閉じ込められてしまいます。ここまで極限状態に追い込まれる情けない役は初めて。でも新鮮でしたよ。愛に翻弄される男を毎日ストイックにやりました」とやり切った様子だった。

舞台挨拶後にはオリジナル版の監督、ルイ・マルの息子であるマニュエル・マル氏が、オリジナル版の公開年と同じ1957年もののフランス産シャトーワインを持参して吉瀬らに振舞い、本作のヒット祈願を行った