RIM共同CEO、Mike Lazaridis氏

Research In Motion (RIM)は9月27日(米国時間)、米サンフランシスコで開催中のBlackBerry DEVCON 2010でタブレット「BlackBerry PlayBook」とタブレット用OS「BlackBerry Tablet OS」を発表した。2011年初頭に米国でPlayBookを発売し、同年第2四半期より他の地域へ市場を拡大する計画だ。

PlayBookは、ARM Cortex A9ベースの1GHz動作のデュアルコアプロセッサ、1GB RAM、7型WSVGA(1024×600)タッチスクリーンを搭載。マルチタッチによる操作が可能だ。フロントに300万画素カメラを備え、背面の500万画素カメラでは1080pのHDビデオを録画できる。インターフェイスは、microUSB、microHDMI。通信機能は、Wi-Fi(802.11 a/b/g/n)、Bluetooth 2.1+EDR。本体サイズは130×193×10ミリで、重さは400グラム。

ストレージについては明らかにされていないが、DEVCON 2010でプレビュー展示されていた3台のPlayBookうち2台にはそれぞれ16GBと32GBと記されていた。会場のスタッフによるとストレージは内蔵メモリーのみで、メモリーカードスロットは用意されない。まずはWi-Fiモデルを投入し、将来的には3G/4G対応モデルの提供も計画しているという。

ガラスケースに入れられて展示されていたPlayBook。すべての展示機で動画を再生

microUSBポートとmicroHDMIポート。背面には16GBと印刷されている

背面がブルーの展示機。スマートフォンとサイズ比較

iPadとサイズ比較

RIMは「フルWebブラウジング、本物のマルチタスキングとマルチメディア機能、先進的なセキュリティ、エンタープライズ・サポートなど、BlackBerry PlayBookは大規模組織から個人まで、あらゆるユーザーの要望に応えられる」とアピールしている。HTML5テクノロジとともに、Adobe Flash Player 10.1とAdobe Mobile AIRをサポート。H.264/ MPEG/ DivX/ WMVなどのビデオ、MP3/AAC/WMAなどのオーディオの再生に対応する。

Tablet OSは「最も安定していてセキュアかつ堅固なOSアーキテクチャに数えられる」(RIM)というQNX Neutrinoを土台に構築されている。同カーネルは、これまで航空機や鉄道、医療機器、通信機器などミッションクリティカルな分野のアプリケーションをサポートしてきた。

PlayBookはセキュアなBluetooth接続を通じてBlackBerryスマートフォンと連係する。例えば、スマートフォン内の電子メール、BBM、カレンダー、タスク、各種ドキュメントなどを、より大きなタブレットのディスプレイに表示できる。コンテンツはITポリシーコントロールに従った形で一時的にタブレットにキャッシュされるだけなので、企業のIT管理者は複数のデバイスでデータが持ち出される問題に直面することなくタブレットを導入できる。ほかにもBlackBerry Enterprise Server互換、企業データアクセスなど、BlackBerryデバイスに期待されるエンタープライズ機能を備えるという。