現在、幕張メッセにて開催中の「東京ゲームショウ2010」(TGS2010)。そのマイクロソフトブースで、なにかと噂のXbox360用の体感型デバイス「Kinect(キネクト)」を試遊できると聞き、さっそく体験してみることにした。
開会とほぼ同時にゲームショウ会場へ入った筆者だったが、マイクロソフトブースへ向かうとそこにはすでに行列が。おそるべしキネクト。その後もちょくちょく確認した限りでは、最長で200分待ちという状態も見受けられた。並ばずに試遊するのは困難なので、待ち時間対策はしっかりしておきたい。
それはさておき、さっそく試遊の内容をレポートしていく。
まずキネクトコーナーだが、ここは4畳半ほどの丸いスペースになっており、足もとに引かれた二本の白いラインの間に立って動作を行うことになる。一人でもプレイできるし、二人同時でも可能だ。
動作のお手本は係員が横でポーズをとってくれるので、それを真似していればOK。もちろんコントローラーの類は一切身につけない。
次にキネクトを使ったゲームの内容だが、スポーツやレースゲーム、ボートでの川下りなどいくつか用意されているものの中から2種類を選択することができる。どれを選ぶか悩ましいところだが、いずれにしても複数のゲームを一度の試遊で体感することができるのはうれしい。
筆者はセガの「ソニック」と、スポーツゲームの「フィギュアスケート」を遊ぶことにした。
最初にソニック。
これは、ボードのような乗り物に乗ったソニックが、バラエティに富んだコースをハイスピードで駆け抜けていくレースゲームだ。プレイヤーはソニックと同じように体を横向きにして、脚で地面を蹴る(ボードがスピードアップ)、体を倒す(コーナーリング)、ジャンプ、手をばたばたさせる(泳ぐ)といった動作を行いゴールを目指す。
脚で地面を蹴るとスピードがぐんと増すのは、素直に気持ちがいい。その他の動作もすんなりと受け付けてくれる。ソニックらしい高速アクションと、体感型デバイスであるキネクトは好相性だと感じた。
次にフィギュアスケートだが、これは自分が競技者となって氷上を滑り、次々と現れる人型のモデルと同じポーズをとることで点数を得ていくというもの。モデルのポーズをただ真似るだけというと簡単そうに聞こえるかもしれないが、これが意外と左右を間違えたりして難しい。ジャンプのタイミングがかなり高難度なので、挑戦する方はぜひそこを成功させてみてほしい。
以上、2種類のゲームによるキネクト体験のレポートだが、噂通り体の動きを読み取る精度はかなりのものだと感じた。一方で、人の動きとゲーム内の動きにわずかながらラグがあり、その微妙なズレがゲームの内容によってはストレスになるかもしれないとも思った。
ともあれ、コントローラーをまったく身につけずに現実とゲームをこれだけリンクさせるのはすごい技術だ。用意されているゲームの内容そのものにはまだそこまでの斬新さは感じないが、コントローラーという制約から解き放たれた未来のゲームがどう進化するのかには、今後大いに注目していきたい。