セイコーエプソンは16日、反射型液晶パネル「Reflective HTPS」を採用した3LCD液晶プロジェクター「EH-R4000」「EH-R1000」、透過型の「新D7/C2FINE」パネルを採用した3LCDプロジェクター「EH-TW3600」を発表した。10月下旬より順次発売する。価格はオープンで、市場価格は、EH-R4000が65万円前後、EH-R1000が50万円前後、EH-TW3600が25万円前後と予想される。

反射型液晶パネル「Reflective HTPS」を採用した3LCDプロジェクター「EH-R4000」(左)「EH-R1000」(右)

新D7/C2FINEパネルを採用する3LCDプロジェクター「EH-TW3600」

EH-R4000/1000は、Reflective HTPSの採用を最大の特徴とする製品。Reflective HTPSは、同社が8月31日に発表した、3LCDプロジェクター向けの反射型液晶パネルで、HTPS(高温ポリシリコンTFT液晶パネル)での反射型は世界初となる。HTPSと反射型の組み合わせ、そして反射電極層の平坦化により、10万:1以上のデバイスコントラスト比を実現(パネル単体でのコントラスト比)。また開口率も従来のC2FINEに比べてアップしている(具体的な数値については公開されていない)。サイズは0.74型で、画素数は1920×1080。

両製品のネイティブコントラスト比は、EH-R4000が4万:1で、EH-R1000が2万5,000:1。オートアイリスを有効にした場合のダイナミックコントラスト比は、EH-R4000が100万:1で、EH-R1000が50万:1。超解像技術の採用や、HQV Vidaプロセッサーの採用などによる、ノイズの少ない映像表現を実現。また、動きのある映像の残像感を低減する120Hz駆動も採用している。投射レンズは、21倍(21.3-44.7mm)電動ズームで、投射サイズは30型~300型。3mの距離で、100型のスクリーンに投影できる。明るさは1200lm。入力は、HDMI端子が2系統に、コンポーネント/S/コンポジット/D-sub15ピン端子をそれぞれ1系統ずつ装備する。また、前面吸排気システムを採用。左右や背面に放熱や吸排気のためのスペースを必要としないため、前面のみが解放されているようなスペースにも設置可能だ。本体のサイズは、EH-R4000/R1000ともに440mm(W)×185mm(H)×405mm(D)。質量は、EH-R4000/R1000ともに約9.0kg。

EH-TW3600は、昨年10月に発売された「EH-TW3500」の後継モデル。パネルを、新D7/C2FINEに変更しており(EH-TW3500が搭載していたのはD7/C2FINE)、コントラスト比が向上(従来の36.000:1から5万:1)。さらに、明るさが従来の1,800lmから2,000lmへとアップ(光源は、200W(E-TORL)UHEランプで、従来から変更されていない)。日中のリビングなどの明るい環境でも使用可能となった。入力端子は、HDMI端子が2系統に、コンポーネント/S/コンポジット/D-sub15ピン端子をそれぞれ1系統ずつを装備する。本体のサイズは、450mm(W)×136mm(H)×360mm(D)。質量は約7.3kg。