ヤマハは14日、プリメインアンプ「A-S300」を発表した。発売は11月中旬。価格は4万950円。

同社では、2007年12月に「A-S2000」を発売して以来、「A-S1000」「A-S700」とピュアオーディオ向けプリメインアンプのラインナップを強化している。A-S300は、これらのなかで最も低価格なモデルで、ピュアオーディオのエントリー向けとなる製品。CD-S300やNS-BP400などと組み合わせることで、低価格にシステムを構築することができる。

エントリークラスのプリメインアンプ「A-S300」

エントリーモデルではあるが、基本設計を上級機から継承。チャンネル間の高い分離を実現する左右対称コンストラクションや、不要共振を抑制するアートベースなども採用されている。パワーアンプはディスクリート構成で、定格出力は60W×2(8Ω、0.019%THD)。音声入力端子は6系統で、そのうち1系統はMMカートリッジに対応したPhono入力。Dock端子も装備しており、オプションのユニバーサルドックアダプター「YDS-12」を利用することで、iPod/iPhoneを接続することも可能だ。Dockポートには、YDS-12からの信号をA-S300の内部でバランス受けして増幅処理するという新設計を採用。S-A300内部でのノイズの影響を排除している(YDS-12自体はアンバランスなので、この部分でのノイズの影響を排除しているというわけではない)。また、Dockポートに接続した機器からのノイズがアンプ部分に影響を与えないように、ポート用の電源は、アンプ用の電源とは別の巻き線から取られている。

フロントパネルに配置されたスイッチは、左下が電源で、その隣がスピーカーの切り換え。スピーカー端子は、バナナプラグに対応した大型のものを、A/Bの2系統分装備。スピーカーは、切り換えだけでなく、同時出力にも対応する。中央に配置されているのは、BASS/TREBLE独立型のトーンコントロールに、バランス、ラウドネス。ラウドネスはオン/オフだけでなく、フラットから-30dBまでのコントロールが可能だ。右側にあるのが入力切り替えと、ボリュームコントロールで、その下にあるのがPURE DIRECTスイッチ。PURE DIRECTスイッチを押すと、トーンコントロール/バランス/ラウドネスの回路(とバッファーアンプ)をバイパスする。

本体サイズは、435(W)×151(H)×387(D)mm。質量は9.0kg。同社のCDプレーヤーや、Dockポートに接続したiPod/iPhoneなどの操作も可能なリモコンが付属する。