BCNは8日、全国の大手家電販売店から収集した実売データを集計する「BCNランキング」にもとづいた、デジタル家電製品の販売動向を発表。BCNアナリストである道越一郎氏が、デジタルカメラの動向について語った。

注目は「ソニー」

デジタルカメラ全体では、4月以降の台数伸び率は順調。ただ、単価は下落傾向。さらに、「8月は例年に比べても価格下落が著しい」と道越氏。特にレンズ一体型(コンパクトデジタルカメラ)は、「台数が出るようになったにもかかわらず、単価が1年間で2割程度下がっている」という苦しい状況が続いている。

デジカメ全体の販売台数・金額前年同月比と平均単価

レンズ一体型カメラの販売台数・金額前年同月比と平均単価

また、台数でのメーカーシェアでは、「トップを走ってきたキヤノンが後退し、カシオが復活してきている」。そんな中で、ソニーが躍進。メーカー別台数前年同月比では、キヤノンとカシオの上位2メーカーが前年割れとなったが、ソニーは172.8%(2010年8月)を達成。カメラ本体で3D風の画像が楽しめる新機能などが評価されているようだ。

レンズ一体型のメーカーシェア

デジカメ全体のメーカーシェア

レンズ交換型(一眼など)では、ミラーレス一眼効果もあり、活況が続いている。メーカーシェアでは、コンパクトデジタルカメラと同様にソニーの伸びが目立つ。2010年8月のメーカー別台数前年同月比では、約3倍となっており、新たに投入したNEXシリーズを武器に「キヤノン、ニコンという2強に割って入れるか? 注目したい」と道越氏は語っていた。

レンズ交換型の販売台数・金額前年同月比と平均単価

レンズ交換型(一眼など)のメーカーシェア