BCNは8日、全国の大手家電販売店から収集した実売データを集計する「BCNランキング」にもとづいた、デジタル家電製品の販売動向を発表。BCNアナリストである道越一郎氏が、テレビの動向について語った。
20型未満モデルが大きな伸び
薄型テレビは、「3月の"ゆり戻し"期を終え、活況が戻ってきた」状態。台数・金額ともに好調で、「例年は12月、3月、7月にピークが来るが、今年は8月が7月を上回る勢い。エコポイント効果もあるが、賃金下げ止まりにより、消費が戻ってきているのでは」と道越氏はみる。ただ、「堅調と言えど、単価の下落が激しく、果たしてメーカーは利益に結びつくのだろうか」とも指摘した。
画面サイズ別では、サブテレビ需要もあり、20型未満モデルが金額面でも大きな伸びをみせている。メーカーシェアでは、「サブテレビ需要を積極的に取りにいっている」戦略が当たったシャープに勢いが戻ったという。
薄型テレビ全体のメーカー別平均単価を見ると、シャープの平均単価は「いちばん安い」。これは、「20型未満に力を入れてきた影響」であり、「"安さ"という要素も、シャープ復活のひとつの原動力となっている」と道越氏はまとめていた。