三井住友銀行は3日、日揮とスペイン大手エンジニアリング会社アベンゴア社がスペインで実施する「ソラコール太陽熱発電事業」向けプロジェクトファイナンス(※)の主幹事銀行として、総額約3億5,300万ユーロの協調融資を組成し、融資契約書に調印したと発表した。
※ プロジェクトファイナンスとは、融資の一形態で、プロジェクト(事業)の予想収益をもとに融資に関する意思決定が行われる
同事業は、スペインのアンダルシア地方コルドバ市近郊に発電容量50メガワットの太陽熱発電所を2基建設・運営する、日本企業による初の商業用太陽熱発電事業。2012年中の操業開始を予定していえる。
今回の融資は、日本貿易保険(NEXI)の保険制度を活用し、再生可能エネルギー発電事業における日本企業の海外進出を支援する第一号案件となる。
太陽熱発電は、太陽光発電に比べてエネルギー効率が高いため、南欧を始めとして中東、アフリカ、米国などで多数の建設が計画されており、日本企業の関心も高い成長分野。三井住友銀行では、今年度に「成長産業クラスタープロジェクトチーム」を立ち上げるなど、再生可能エネルギー分野への取り組みを強化しており、「今後この分野での日本企業の海外事業展開を積極的に支援していく」としている。