8月26日、ニコニコ動画が主催するライブイベント『ニコニコ大会議2010夏~笑顔のチカラ~』が渋谷C.C.レモンホールにて開催された。
当日は同イベントではもはやお馴染みとなった夏野剛氏&ひろゆき氏のコンビのほか、ニコニコ動画で活躍する32名のミュージシャン・ダンサーが登場。パワフルなライブを披露し、会場に集まった1,800人の来場者と、ニコニコ生放送で視聴していた6,308人のユーザーを熱狂させた。
……と、これだけなら今までのニコニコ大会議と変わらないように思えるかもしれないが、実は明確な違いがある。
それは、チケットが有料化されたことだ。
これまでは会場での観覧およびウェブでの視聴がすべて無料だったのに対し、今回は会場に入場できる「リアルチケット」が5,800円、ニコニコ生放送で視聴できる「ネットチケット」が1,500円での販売となったのである。
概して「有料化」には厳しいネットユーザーのこと、どうなるものかと注目していたが、結果的には冒頭に書いたようにイベント開始時点でそれぞれ1,800枚(リアル)、6,308枚(ネット)を売上げ、さらには「タイムシフト」目当ての追加購入もあって、ネットチケットの売上げは最終的に8,123枚に達した。これは有料生放送としては過去最高の売上げとのことだ。
ではここからは、有料化前後で大会議がどう変わったのかという点に着目しつつ、当日の流れを追っていくことにしよう。
オープニング、こちらもお馴染みとなったレニー・ハートによる参加者紹介で、ニコニコ大会議はスタートした。次々と登場する出演者に、会場からは女性の声援が飛ぶ。いや、男性もいるはずなのだが、圧倒的に女性の声が目立つ。……それもそのはず、来場者の男女比は7:3で女性が多いのだ。これまでに取材した大会議でも、ここまで比率が偏ることはなかったように思う。やはり出演者に男性が多いからだろうか。もうこの時点で、ニコニコ大会議は記者発表の場というよりも、完全にライブコンサートとして定着したのだなということが見て取れる。
ひと通りの出演者紹介が終わった後は、これまでの大会議と同様、夏野氏とひろゆき氏によるニコニコ動画関連の記者発表が行われた。
発表された項目は7つ。
まずは「プレミアム会員100万人突破予想キャンペーン」だ。現在93万人いるプレミアム会員が100万人を突破する日を予想し、的中させたユーザーの中から抽選で100名に100万ポイントが付与され、それを全員で山分け(1人1万ポイント)するというもの。キャンペーンには、プレミアム会員のみ参加できる。
また、ボーカロイド「がくっぽいど」で知られる株式会社インターネットから、新たなボーカロイドシリーズが発売されることも明らかになった。名前は「ガチャッポイド」で、10月8日発売となる。
そしてここで……。
まさかのガチャピン登場!
夏野氏、ひろゆき氏と共に何ともレアな3ショットを見せてくれた。
その他、ハイビジョンTVで「ニコニコ実況」が楽しめる「デジタルテロッパ」、ニコニコ生放送のリニューアル、ニコニ広告の生放送対応、HTML5での動画再生への対応、ニコラジと週刊VOCALOIDランキングのコラボなどが発表された。ちなみにニコニコ動画の次期バージョンについても発表があるはずだったのだが、こちらは「間に合わなかった」とのことで、今秋に開催される次回のニコニコ大会議での発表になるようだ。
──と、ここまでが恒例の記者発表となる。
実は今回の大会議、有料と言いつつもここまでなら無料で生放送を閲覧できる状態にあった。そう、つまり有料なのはライブ部分のみなのである。
オープニングでの気合いの入った出演者紹介を見たせいか、ここでネットチケットは再び売上げを伸ばし始めた。なるほど、これは上手いやり方だ。
ではニコニコ大会議としては初の有料ライブの模様を、出演者紹介を交えつつ写真でレポートしていこう。つづきを読む