ブラザー販売は、ホームオフィス向けA4薄型インクジェット複合機「マイミーオ」シリーズの新製品として7機種、およびA4モノクロレーザープリンタ「ジャスティオ」のエントリーモデル2機種を発表し、都内のホテルで記者発表を開催した。また同時に、新たなCFキャラクタとして、女優の松下奈緒さんを起用することも発表した。

ブラザー販売 代表取締役社長 片山俊介氏と、新たなCFキャラクタの松下奈緒さん

ブラザー販売 片山社長

今回発表されたマイミーオの新製品では、電話と留守録機能を分離させた通信ボックスが付属する「マイミーオフリー」が最大の特徴だが、これについてブラザー販売 代表取締役社長 片山俊介氏は、「ブラザーは常にユニークな製品を開発し、独自の顧客価値を提供している。今年は、業界初の無線FAXを搭載したマイミーオフリーを発売するが、これはマーケティング活動で得たユーザーの声を取り入れ、ブラザーユニークを進化させた、これまでにない製品だと自負している」と述べた。なお、この機能は、マイミーオユーザーの設置状況調査によって、その必要性を認識したという。

「マイミーオフリー」(MFC-J850DN)

電話機能を分離した通信ボックス

また、同氏はブラザーグループが環境に配慮している点を強調し、「地球環境への配慮や取り組みは、企業活動を行う上で欠かせない。社内でもエコ検定の従業員の取得率50%を目指している。今回の新製品でも、環境に配慮した製品づくりを行っており、5年間利用した場合の二酸化炭素の排出量は3年前のモデルに比べマイミーオでは約37%、ジャスティオでは約32%削減している」と語った。

新製品における二酸化炭素の排出量の削減

なお、ブラザーでは31日、環境スペシャルサイト「brotherearth.com」の日本語版をオープンさせている。ここでは、ブラザーグループのグローバルな環境活動を伝え、サイトを訪れた人が共感するものをひとつ選んでクリックする「クリック募金」なども設けられている。

ブラザー販売 マーケティング推進部 部長 大澤敏明氏

ブラザー販売 マーケティング推進部 部長 大澤敏明氏はインクジェットプリンタの市場について、「2010年度は前年比105%で、海外市場が堅調に推移している。複合機の割合は80%を超え、複合機のニーズは増々高まってくると予測している。また、インクジェット複合機を購入する際に重視するポイントでは、価格や設置スペース、無線LAN、液晶の使いやすさなどを重視する傾向が強まっており、機能や性能ではなくなってきている」と、インクジェットプリンタ対するユーザーニーズが変化していることを示した。そして販売目標を、新ラインナップの投入により、マイミーオシリーズ全体で年間50万台販売したいとした。

インクジェットプリンタ/複合機の市場概況(IDC調べ)

大澤氏はプリンタに求められる機能や性能について「ユーザーの写真画質に対する興味が薄れてきている。これは、各社の品質が均一化してきているためだと思われる。写真画質については、現状プラスアルファで進化させていきたいとは思っているが、今の画質をレイアウトや用紙などと、どうマッチングさせていくかが重要だ」と述べた。

一方、レーザープリンタ市場について大澤氏は、「レーザープリンタの市場は年々減少するものの、A4プリンタの比率は高まっていくと予測している」とした上で、年間のA4モノクロレーザーの販売目標として52,000台を掲げた。

モノクロレーザープリンタの市場概況(ブラザー販売調べ)

シェア目標については、インクジェットプリンタは、昨年1桁だったものを10%以上に、レーザープリンタは昨年15%程度だったものを20%以上にアップしたいと述べた。

松下奈緒さんがピアノの生演奏を披露

また、ブラザー販売は新たなCFキャラクターとして、女優の松下奈緒さんを起用することも発表。発表会では、松下さんが自ら作曲したというブラザーのCMソングを、得意のピアノで生演奏した。松下さんは、マイミーオの印象を「思ったよりも小さく、いろんなことが一人でできるのが便利」と述べ、「今後は楽譜のコピーやFAX送信、スキャンで利用したい」と語った。

記者発表ではピアノの生演奏を披露

インタビューに答える松下奈緒さん