日本銀行は30日、臨時の金融政策決定会合を開き、固定金利方式の共通担保資金供給オペレーション(新型オペ)について、期間6カ月物を新たに導入した上で、同オペを通じた資金供給を大幅に拡大することとした。これまでの期間3カ月の資金供給の残高20兆円を確保した上で、追加的に10兆円程度の期間6カ月の資金供給を開始する。

期間3カ月の資金供給については、オファー頻度は週2回、資金供給額(1回あたり)は8千億円程度。期間6カ月の資金供給については、オファー頻度は月1~2回、資金供給額(1回あたり)は8千億円程度。期間3カ月の資金供給規模は20兆円程度、期間6か月の資金供給規模は10兆円程度で、最終的な資金供給規模は30兆円程度となる。

日銀では、「米国経済を中心に、先行きを巡る不確実性がこれまで以上に高まっており、為替相場や株価は不安定な動きを続けている」とした上で、「こうしたもとで、日本銀行としては、わが国の経済・物価見通しの下振れリスクに、より注意していくことが必要と判断した」と発表。

今回の金融緩和措置について、「政府の取り組みともあいまって、日本経済の回復をより確かなものとする上で、効果を発揮すると考えている」と期待を表明している。