MVPenテクノロジーズは23日、同社の販売するデジタルペン「MVPen」の新製品を発表するにあたり、都内で発表会を開催した。
発表会では、まず同社代表取締役のヨアブ・ケイダー氏が登壇し、「MVPen」が2008年4月に日本市場に投入されてからの2年について、オンライン販売やテレビショッピングでの販売が広がり、主要な実店舗での販売も行われ、雑誌やテレビ番組などで取り上げられるなど、「さまざまなことをなしとげることができた」と評価した。さらにマーケットから多くのことを学び、「MVPen」の改良に還元することができたとした。
あわせて同氏は、イスラエルのPegasus Technology、中国のYifangデジタルテクノロジーズとの間でより密接な関係を構築していくことを発表した。技術開発を担当するPegasus Technology、製造を担当するYifangデジタルテクノロジーズ、マーケティングを担当する日本のMVPenテクノロジーズの三社の協力により、さらなる発展を図りたいという。
マーケティング的観点からは小売市場へのさらなる浸透を第一に考えているといい、今後展開されるという各種アプリケーション搭載製品に言及。最後に日本におけるMVPテクノロジーズの社内組織にも変更を行ったとし、ジェネラルマネジャーの粟山茂氏を紹介した。
続いて登壇した粟山氏は、発表会に同席したYifangデジタルテクノロジーでマーケティング・セールスの代表を務めるマイク・チャン氏を紹介し、製造におけるYifangデジタルテクノロジーの役割、製品改良における対応の柔軟性を語るとともに、そうやって準備された新製品を9月3日より発売することを発表した。
新商品の説明では、紙に文字・絵を描くだけでそれをデータ化できるデジタルペンというものの特徴から解説。パソコンと接続せずに独立して使える「MVPen EN201」をメインの商品、パソコンと接続した状態で使用する「MVPen EN240」を安価版と位置付けた。
新商品では、写真データに文字やイラストを描き込める「フォトスケッチ」というソフトを標準搭載。これにより、写真年賀状などへの利用、建築・不動産の現場写真への活用を期待する。また、ペン内部のユニットの小型化、ペンの書きやすさの向上、クリップの改良により、大幅に使いやすい製品に改良されたという。
9月から12月までの間に、家電量販店やフォト系のショップ、オンラインストアを通じて20,000台程度の販売を予定する。店舗数は500店ほどを見込んでいる。
会場には、新製品の試用コーナーが用意され、実際にその書き心地・使用感を体験できた。