NECビッグローブは8月24日、都内で記者会見を開き、Android携帯向けアプリマーケット「andronavi」のグランドオープンと今後の事業展開について発表を行った。
andronaviは、今年1月からトライアル展開を行っていたAndroid向けアプリマーケット。今回、同マーケットを正式にオープンし、多彩なパートナーとの連携でアプリの拡充を行っていくことを明らかにした。正式オープンにあわせて、英語版の提供も開始しグローバル展開を図る。
記者会見で最初に登壇したのは、同社 代表取締役執行役員社長の飯塚久夫氏。誰もが自由に、クラウド上のサービスを使えるという「パーソナルクラウド」というBIGLOBEの戦略ビジョンを示し、Androidアプリマーケット事業の本格的な取り組みは、「プロバイダとして生き残るための戦略である」とした。
また、スマートフォンやタブレット端末のアプリ市場が急拡大しており、2012年には1.3兆円に達するという予測を提示。その中でもプラットフォームがオープンなAndroidの成長は大きく、そのアプリ市場に「大きなビジネスチャンスがある」とした。一方で、現在のアプリマーケットには、品揃えや使いやすさ、課金システム、不正防止などの点でまだ課題が残っていることを指摘。様々なパートナーと一緒に、ラインアップの充実やビジネス基盤の整備を行っていくと述べた。
引き続いて、同社 取締役執行役員常務の古関義幸氏が「andronavi」の展開についてプレゼンテーション。今回のグランドオープンについて、「アプリ・コンテンツの充実」「使いやすさ」「グローバル展開」の3つを軸にしていると述べた。
アプリ・コンテンツの充実については、すでに多くの企業から賛同を得ており、それらのパートナーと連携してアプリの拡充を図ると述べた。とりわけ電子書籍では、今年10月開始予定の雑誌アプリ「MAGASTORE」や漫画を閲覧できる「BIGLOBE書店」、BIGLOBEオリジナルの写真集アプリなどが提供されることを紹介した。また、アプリを充実させるために、アプリコンテストなどの開発者支援も行っていくことを表明した。
使いやすさを実現する点では、決済機能や課金システム、不正利用防止といったサービス基盤の整備を行うと述べた。また、欲しいアプリがすぐ見つかるように、アプリ検索をわかりやすくしたり、動画を使ったアプリレビューを用意するなどの取り組みが紹介された。
グローバル展開については、24日よりandronaviの英語版サイトが開設されている。今後は、中国語やフランス語など多言語に対応していく予定とのこと。さらに、日本ならではのアプリを多言語化して提供していくとした。
このほか、今年11月にAndroid搭載のタブレット端末をBIGLOBEから投入することが明らかにされた。そして、2012年度末までに、アプリ・コンテンツ数を15万本に拡充、有料アプリ利用者数を250万人(国内:海外比=20:80)に増やすという目標が示された。