現在放送中の連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』(NHK総合ほか 毎週月~土曜 8:00~)が18日、クランクアップを迎え、主演の松下奈緒と向井理が約10カ月に及んだ撮影を振り返った。
最後の撮影を終え、向井とともにモニターチェックをしながら目を潤ませていた松下は、「大変なことはたくさんあったけど、それと同じぐらいたくさんの人が支えてくださいました……」とこらえきれずに涙をこぼした。それでも必死で言葉をつなぎ、「25歳という年齢になり、"朝ドラのヒロイン"にはもうご縁が無いだろうと思っていたんです。でも、みなさんのおかげで、8時という新枠になってからの最初のヒロインを無事に乗り切ることができたました。本当にありがとうございました…」と感無量の様子で話した。
また、涙はこぼさないまでも目を潤ませていた向井は、「この作品が自分の財産になったことは間違いありません。プレッシャーの中からスタートし、水木しげるという巨人をどう砕いて、呑みこんで、吐き出してやろうかということを考えながら演じました。今は、達成感や喪失感などいろんなものがゴチャ混ぜになっている気分です……とにかく感謝の言葉しか浮かびません。ありがとうございました」と深々と頭を下げた。
撮影は終了したが、放送は9月25日(土)まで続く。向井は「松下さんと僕が布美枝と茂を演じることはもう2度とないでしょう。でも、この2人は"まだまだこれから"なんです。その意味は最終回を見ていただければ分かると思いますよ」と意味深なコメントを。一方、松下は、「これから先も女優としての人生を歩いていけるなら、この現場で教えていただいたことを忘れずに"人を幸せにできる役者"になりたいと思います」と力強く宣言した。
『ゲゲゲの女房』は、漫画家・水木しげるの妻である武良布枝さんの自伝を原作とした人間ドラマ。戦前、戦中、戦後と厳しい時代が続く中、明るく前向きに生きる布美枝(松下)とその夫・茂(向井)の姿を描いている。3月29日からスタートした本作は、長年8時15分スタートだった同シリーズの枠を、"8時スタート"に移動するという歴史的な改編が行われた点でも注目を集めていた。初回14%台だった視聴率は徐々に上向き、概算での平均視聴率は約18%にまで達している。