さて、カメラの話に戻るが、今回はiPhone 4のカメラをより楽しむために写真アプリを使ってみる。写真アプリとは、標準のカメラより高機能だったり、写真を加工したり、色合いや雰囲気の違う写真を撮ったりできるもので、これを使うと素人でも楽しい写真が取れるという代物だ。
iPhoneアプリの中でも写真アプリは最も充実しているそうだ。iTunesのApp Storeで調べると、写真アプリは有料のものが2,712個、無料のものは1,429個ある(8月中旬現在)。この中から評判の良さそうなものをいくつか選んで試してみよう。
素材が良いと写真も良く見える!? いざ、猫カフェへ!
さて被写体はどうしよう…… すぐに思いついたのが「猫」である。日ごろ、野良猫の写真を取るのが日課となっている私にとって、猫は癒しの対象である。そこで今回、最近話題になっていて気になっていた「猫カフェ」に行って、猫をiPhoneで激写してみることにした。
猫カフェの前夜、写真アプリをいくつかダウンロードし、おおまかに使い方をマスターしておいた。そして、夏休みの昼下がり、初めての猫カフェへGo!
都内の某猫カフェへ入室すると、猫は皆すやすやとお昼寝中。……何かイメージが違う。もっと、歩き回ったり、じゃれあったりしていないのか?
とりあえず丸まってお休み中の猫をiPhone 4でバシバシと撮り始める。猫、まったく動かない。昼下がりは、やはりお昼寝の時間なのかな。とはいえ、やはり毛並みが野良猫とはまったく違う。美しい、そして上品。
無料アプリ編
十分に猫を満喫したところで、写真アプリの威力を見ていこう。まずは無料アプリから。
最初に紹介するのはMorelomo。調べたところ、lomoとはロシア製カメラのひとつで、周辺が暗くなったり、コントラストが高くなったりという、独特の味わいがある写真が撮れるらしい。
使い方は簡単で、画面をタッチしてシャッターを切るか、アルバムから写真を選択して処理するかのどちらかだ。ここでは撮った写真をMorelomoで加工してみた。上がオリジナルの写真、下がMorelomoで処理したものである。
たしかに周辺が暗くなったりして、味わいのある感じに仕上がっているではないか。
次は同じく無料アプリのPolarizeだ。これはポラロイド写真のような味わいになり、コメントをひと言書き込めるというものだ。こちらの使い方も上に同じく、写真を撮るか、アルバムから写真を選択するかを選べる。
懐かしいポラロイドカメラのフォーマットだ。ポラロイド独特の濃い感じの色調だ。なお、ひと言コメントはアルファベットのみで文字数に制限がある。
無料アプリの最後は、集中線(shuchu-sen)だ。集中線とはそもそも漫画で見かける、斜線を中心に集中させて強調する技法だが、まあ出来上がりを見てほしい。これはお遊び的要素の高いアプリといえよう。使い方はこれも同じく写真を撮るかアルバムからの選択だ。
きりっとしたインパクトが生まれている。
有料アプリ編
さて、ここからは有料アプリだ。ここでも3点紹介しよう。
各方面で評価の高いHipstamatic(230円)は、同名のトイカメラをエミュレートしたものらしい。トイカメラとはプラスチックレンズで、ぼんやりと、周辺は暗くなるような写真が撮れるのが特徴のようだ。Hipstamaticはレンズ、フラッシュ、フイルムの種類を交換して楽しめるようになっており(一部は有料)、トイカメラ好きには満足いく仕掛けになっている。こちらは毎回写真を撮る必要があり、アルバムの写真の加工はできない。マニアックなのだが、私のようなお気楽カメラマンにはやや凝りすぎているように思った。
レンズとフイルムの組み合わせで、黄みがかったり赤みを強くしたり、セピア調にしたりと、色合いをさまざまに変えることができる。
有料アプリの2つ目は、猫カメラ(115円)。猫の首にぶら下げて猫目線の写真を撮るカメラではない。画面下の猫の絵のボタンを押すと、それぞれ違った猫の鳴き声などが再生され、それを聞いた猫がこちらを振り向いた瞬間にシャッターを切るというものだ。今回の猫カフェでは猫が眠たかったためか、まったく反応してくれなかった……残念。
最後の有料アプリは、モノ撮りカメラ(通常価格350円)。これは一眼レフっぽく、対象物以外はぼかす効果があるという。使い方はこれも同じく写真を撮るかアルバムからの選択だ。写真の一点を指定するとそこ以外は、うまくぼけてくれる。果たして猫にその効果は現れているだろうか……。
以上、駆け足でオンラインストレージSugarSyncと、iPhone写真アプリで猫をかわいく撮る方法を紹介した。余談だが、男一人だからといって猫カフェに入るのを遠慮する必要はない。実際驚いたのだが、今回、私の後から猫カフェにやって来たのはいずれも男性の一人客だった。この夏、癒しの空間へあなたもぜひ。写真の腕も上がることまちがいなし!