シャープは19日、LEDシーリングライト「ELM」全6機種を発表した。発売は9月17日。
LEDシーリングライトELMは、すべての光源にLEDを使用した製品。寿命は約4万時間で、1日に10時間点灯した場合、10年以上使用可能だ。天井に取り付けて使用するシーリングライトでは、ランプの取り替えの手間がないというだけでも、大きなメリットとなる。常夜灯やスポットライトなどの光源にLEDを使用した製品は以前から存在したが、すべての光源にLEDを採用した家庭用シーリングライトは業界初。明るさは、最大12畳用と最大8畳用、最大6畳用の3タイプ。すべてのモデルが調光機能を備える。調光は、本体と常夜灯がそれぞれ10段階。また、10段階の調色機能を搭載したモデルも用意される。
本体は、最厚部でも43mmという、圧迫感の少ない薄型設計。写真のように、シェードの内側部分に多数のLEDが配置されており、そこからの光を、レンズ、反射板、カバーによって、部屋全体に拡散させる仕組みだ。
従来の家庭用LED照明器具のほとんどは、取り付けに工事が必要なダウンライトなどとなっていたのだが、LEDシーリングライトELMは、引っかけシーリングや埋め込みローゼットに取り付けるタイプ。現在使用している照明器具から、簡単に取り替えることが可能だ。写真の中央の丸い部分が取り付け部分で、緑色のレバーを指ではさむと、その周りの器具全体が外れる。取り付けは、まず、この中央部分をシーリングに取り付けて、続いて全体を取り付け部に差し込み、電源コードを接続、最後にカバーを取り付ければOKだ。本体と天井の間は、せいぜい数mm程度のすき間しかない。
なお、最大12畳用のモデルは、器具光束5,100lmで消費電力は86W。高周波点灯専用管を使用した12畳タイプのシーリングライトの場合(100型のランプを使用したもの)、全光束は9,000程度(ランプ自体の全光束は10,000前後)となるが、全体に光が拡がる蛍光灯とは異なり、一方向に光が向かうLEDでは、これで生活空間の明るさはほぼ同じになる。12畳用タイプの場合、直下の照度は469lxで、平均照度は140lx(取り付け高さ2.4m、計測高さ0.85m、反射率が、天井70%、壁30%、床10%の場合)。フルパワーで動作させた場合の消費電力は、同じ12畳用の蛍光管を使用したシーリングライトとそれほど変わりはないが、LEDシーリングライトELMでは、人間の目の順応特性を利用し、時間をかけて少しずつ減光することで、使用者が気付くことなく、消費電力を下げる「エコ調光」や、生活パターンに合わせて、一日の光の量や色を変化させる「エコあかリズム」(調色機能搭載モデルのみ)、周囲の明るさを検知するセンサーによって、明るさをコントロールする「エコセンサー」などのプログラムを搭載。これらによって、実際の消費電力は、最大で約65%、抑えることができる。発表会場で行われていたデモの際にも、消費電力は5W程度から96W程度まで、明るさによって変化していた。なお、これらのプログラムは、奈良女子大学生活環境学部住環境学科の井上教授と共同開発されている。
価格などは表のとおり。
形名 | 対応する部屋の広さ | タイプ | 価格 | 推定小売価格 |
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DL-C501V | ~12畳 | 調色・調光機能 | オープン | 7万5,000円前後 |
DL-C301V | ~8畳 | 6万円前後 | ||
DL-C302V | 調色・調光機能、和風 | 6万5,000円前後 | ||
DL-C501D | ~12畳 | 調光機能 | 5万5,000円前後 | |
DL-C301D | ~8畳 | 4万5,000円前後 | ||
DL-C201D | ~6畳 | 3万5,000円前後 |