キヤノンは19日、コンパクトデジタルカメラ「PowerShot S」シリーズから、「PowerShot S95」を8月下旬に発売すると発表した。価格はオープンで、推定市場価格は5万円前後。

「HS SYSTEM」を搭載する多機能モデル「PowerShot S95」

同製品は、F2.0からF4.9という明るさの焦点距離28-105mm対応3.8倍ズームレンズを採用。従来モデル「PowerShot S90」における、こだわりの撮影機能と操作性がさらに向上したという高性能・多機能モデルだ。

ノイズの発生が少ない高感度センサーと同社独自の映像エンジン「DIGIC 4」の組み合わせによる「HS SYSTEM」を搭載しており、高感度と高画質を実現。同システムは、同感度であれば従来よりもノイズが少なくなり、ダイナミックレンジが拡大し明暗差の大きいシーンで白トビや黒ツブレを低減、オートモードでの最高感度がISO1600となり、暗い場所でも手ブレや被写体ブレが軽減する、などの特徴を持つ。

背面には約46.1万ドットの3.0型TFTカラー液晶を採用

同シリーズでは初となる、ステレオ音声対応のHD動画(1280×720)撮影機能も搭載。サンプリングレート48KHzの高品位なステレオ録音が行えるため、音楽の発表会や川のせせらぎなどの記録にも適している。また、本体に装備するHDMIミニコネクターを使い、大画面テレビに出力することもできる。

さらに、画角を変えても被写体を追従する「キャッチAF」、明暗差の大きなシーンで表現の幅を広げる暗部補正とダイナミックレンジ補正の個別設定機能、被写体に対してカメラが水平に移動する"シフトブレ"を軽減する光学手ブレ補正機能「ハイブリッドIS」、ISO感度の上限や感度の上がり方を個別に設定できる「ISOオート設定」などを搭載。コントローラーリングの形状を変更したことで、操作性も高まっている。このほか、従来の4:3、16:9に加え、3:2、1:1、4:5のアスペクト比での撮影もできる。

撮像素子は有効約1,000万画素の1/1.7型高感度CCDセンサーを採用。記録メディアは、SD / SDHC / SDXC / MMC / MMCplus / HC MMCplusに対応する。突起物を除いた本体サイズは99.8(W)mm×58.4(H)mm×29.5(D)mmで、バッテリーとメモリーカードを含めた重量は約193g。