Kaspersky Labは、Android OSを搭載したスマートフォンを狙ったマルウェアを検知したと発表した。マルウェアはショートメッセージ(SMS)を自動配信するトロイの木馬で、かなりの数の感染事例が確認されているという。
今回検知されたマルウェアは、メディアプレーヤーを装ったアプリケーションで、Android を搭載したスマートフォンに侵入する。ファイルは13KB程度で、一般のAndroid向けアプリケーションと同じく「.APK」の拡張子を持つ。マルウェアをインストールすると、ユーザーが気付かないうちにプレミアSMSの番号にSMSが自動送信され、ユーザーに課金が発生する。課金された金額は、サイバー犯罪者のアカウントに送金される仕組みになっている。
Kaspersky Labでは、このマルウェアを「Trojan-SMS.AndroidOS.FakePlayer.a」と名付け、ウィルス定義データベースに追加している。なおTrojan-SMS.AndroidOS.FakePlayer.aは、Androidを標的としたトロイの木馬は初のプログラムだという。
なおマカフィーも同社ブログ「McAfee Labs」において、SMSを自動配信して高額の電話料金を請求するアプリケーションを発見したと報告している。McAfee Labsではこのマルウェアについて、「現状、大きな混乱は起こってはおらず、また拡散が限られている」と説明。危険度を個人ユーザー、企業ユーザーともに「低」と分類している。