既報の通り、富士フイルムより第2弾となる3Dデジタルカメラ「FinePix REAL 3D W3」が9月4日に発売される。17日、都内にて開催された新製品発表会には、イメージキャラクターを務める佐々木希さんも登場し、会場を盛り上げた。
「3Dシステムを電子映像事業部の柱のひとつに」
新たに発表されたFinePix REAL 3D W3のコンセプトは、「撮る3D、観る3D、残す3D。」。家電各社から3Dテレビが発売されている今、同社では「もっと豊富なコンテンツが観たい」、「家庭で3D映像をみんなで観たい」、「3Dメガネをかけずに手軽に観たい」などのユーザーニーズがあると分析。新コンセプトのもと、「誰でも簡単に3D映像を楽しめる、新しい映像世界を実現」していく考えだ。
FinePix REAL 3D W3における、従来モデル「FinePix REAL 3D W1」からの一番の改善点は「液晶」。従来は2.8型23万ドットの液晶を採用していたが、新モデルでは3.5型ワイド115万ドットのレンチキュラーレンズ方式「プレミアムクリア3D液晶」を搭載。画面のちらつきやクロストーク(2重写り)を低減させたほか、明るさを従来比約1.5倍、色再現性を従来比約1.8倍に拡大することで、より色鮮やかで迫力ある3D映像がカメラ本体のみで楽しめるようになったという。
3D映像へのニーズとトレンド。2013年における3Dテレビ/PCの普及予測は合わせて6,000万台以上 |
富士フイルムの3D映像技術。新製品では「人工衛星から携帯電話にまで利用されている」というフジノンレンズを2本搭載する |
画像処理エンジンは、信号処理能力を強化した新開発の「リアルフォトエンジン3D HD」を採用。これにより、3Dハイビジョン動画(1280×720ピクセル)のオート撮影が可能となった。また、HDMI1.4(3D)に対応し、3D対応テレビやパソコンなどにHDMIケーブルで接続するだけで3D映像を再生可能。高速赤外線通信(IrSimple/IrSS)にも対応しており、3Dビューワー「FinePix REAL 3D V1」のほか、シャープ製3D対応テレビなど高速赤外線通信対応テレビへ撮影した3D静止画をワイヤレスで転送することもできる。
もちろん、3Dだけではなく2Dの撮影にも対応。被写体をズームアップした画像と、ワイドな画像を同時に撮影する「テレ/ワイド同時撮り」、色調の異なる2枚の写真を同時に写す「2カラー同時撮り」など2つのレンズを活かした撮影も楽しめる。このほか、2D/3Dをワンタッチで切り替えられる「2D/3D切り替えボタン」も搭載した。
2009年に発表、世界約40カ国で展開した第1弾製品の販売は目標としていた10万台には届かなかったが、昨今の3Dテレビや3D映画の普及を追い風として、"第2世代"と位置付ける新モデルのグローバルでの販売目標は「40万台」。さらに、2013年には「600万台」を想定する強気な姿勢の裏には、"ONLY BY FUJIFILM"という確固たる自信が見え隠れする。
3D対応のデジタルフォトフレームとしては、既存の「FinePix REAL 3D V1」を引き続き販売する |
近日発売予定の「FinePix REAL 3D W3」専用防水ケース(試作品) |
「"3Dカメラマン"として楽しみます!」
発表会会場には、イメージキャラクターを務める佐々木希さんも登場。「(3D映像は)飛び出て観えてびっくり。はしゃいでしまいました」とTVCM撮影を振り返り、「みなさんも観たらびっくりするはず」とにっこり。
「しゃぼん玉が近くにあるみたい!」とテレビに映し出された3D映像を身を乗り出して観る佐々木さん |
「メガネなしで観られるのがすごいですよね」(佐々木さん)。3Dカメラで撮影したいものは、「花火大会や愛犬」だという |
発売前の3Dデジカメを古森社長よりプレゼントされ、「3Dカメラマンとしていろいろなものを撮って楽しみたいです。みなさんも是非、体験してください」と新製品をアピールしていた。3Dデジタルカメラ、FinePix REAL 3D W3の製品詳細は、こちら。