米Gartnerは8月12日(英国時間)、2010年第2四半期(4月-6月期)の世界携帯電話市場の報告書を発表した。米Googleの「Android」の躍進が目立ち、スマートフォンOSでは米Apple「iOS」を超えて第3位に。Android端末を多く持つ台湾HTCは初のシェアトップ10入りを果たした。
第2四半期の携帯電話の出荷台数は前年同期比13.8%増で伸び、3億2560万台となった。中でもスマートフォン分野の成長が著しく、成長率は前年同期比50.5%増、全体の19%を占めるに至った。
メーカー別シェアは、1位がフィンランドNokiaで34.2%、前年同期のシェア値(36.8%)から2.6ポイント下げた。2位は韓国Samsungで20.1%、3位は韓国LGで9%、4位はカナダResearch In Motion(RIM)と英Sony Ericssonの3.4%となった。6位の米MotorolaはAndroidで挽回を図っているがハイエンドにシフトした影響でシェアは前年同期の半分の2.8%、7位のApple(2.7%)に0.1ポイント差と詰め寄られた。8位の台湾HTCは140%近い成長率で増加、初めてトップ10に入った。
スマートフォンOS別シェアは、1位がNokiaらが採用する「Symbian」でシェアは41.2%、2位はRIMの「BlackBerry」が採用するOSで18.2%、3位はAndroid(17.2%)、4位はiOS(14.2%)、5位は米Microsoftの「Windows Mobile」(5%)と続いた。
Symbianは10ポイント近くもシェアを落とした。一方Androidは前年同期の1.8%から10倍近く伸び、初めてiOSを超えてトップ3に食い込んだ。iOSも、最新機種が発売されたこともあり、シェア値は前年同期から1.2ポイント増えている。
Garterのアナリストはスマートフォンの好調さに触れ、「iPad」などのメディアタブレットの急速な発達はスマートフォンの売り上げに大きな影響を与えていないとしている。「タブレットユーザーの多くは、大きなフォームファクタの端末を持ち歩くことが不便なシチュエーションでは、ポケットに入り高機能な端末に必要を感じている」と同社アナリストのCarolina Milanesi氏は述べている。