米新規失業保険申請件数が予想を上回る増加を見せ、景気の不安感の高まりから米株式市場は続落。ドルは市場のポジション調整も絡んで米国債金利の過去最低水準からの反発を好感し、買い戻しが優勢。ドル円は86円寸前まで戻し、ユーロも一旦1.28台に反落した。 ドルインデックスも4日続伸。クロス円は、為替介入思惑に絡んできのうの夕方から上下に振れているものの、NY時間においてはドル円同様にポジション買い戻しで比較的堅調に推移。ユーロ円は110円前半、豪ドル円も77円前半を回復し、その後もみ合いとなっている。
本日の主な予定
・8:50 (日)日銀金融政策決定会合 議事要旨
・15:00 (ユーロ圏)第2・四半期独GDP 速報値
・15:45 (ユーロ圏)7月仏消費者物価指数
・15:45 (ユーロ圏)第2・四半期仏GDP 速報値
・18:00 (ユーロ圏)6月ユーロ圏貿易収支
・18:00 (ユーロ圏)第2・四半期ユーロ圏GDP 速報値
・21:30 (米)7月消費者物価指数
・21:30 (米)7月実質所得
・21:30 (米)7月小売売上高
・22:55(米)8月ミシガン大消費者信頼感指数 速報値
・23:00 (米)6月企業在庫
主な企業決算
三越伊勢丹、PetroBlus
きょうのアジア時間は引き続きリスク回避の動きから株式市場は重い値動きが予想される。また夕方から本格化する欧米の経済指標を控え、ポジション調整・様子見ムードが強まりそう。
ドル円は今朝86円台を回復し円高一服感があるものの、リスク警戒感を示すVIX指数(弊社ボラティリティー指数)はきのう一時27近辺まで上昇。原油価格も下落し、金が急伸とリスク回避のムードが株式・為替市場以外でも見られることから、リスク回避地合いが再燃すれば円は他通貨に対して買われやすい地合い。きょうのアジア時間でなにか具体的なサプライズがない限り、テクニカルを上回ってドル円が大きく上昇するシナリオは想定しづらいか。まずは、日本・アジアの株式市場における地合いをにらみながらの展開か。 そんな中、リスクに敏感な資源国通貨のNZドルに今朝、明るいデータが出ている。NZ6月小売売上高は予想を大きく上回る堅調な結果。四半期ベースでも、売上高が予想を上回るしっかりとした伸びを見せた。結果を受けて、NZドル/円は61円半ば近辺まで上昇。豪ドル円、カナダドル円でも小幅の伸びが見られる。強まっているリスク回避の動きを変えるほど強い要因ではないが、材料薄のアジア時間にクロス円にとっては支援材料となるか。