「Macくんとパソコンくん」のキャラクターでお馴染みのAppleによる「Get a Mac」キャンペーンは、3年間におよぶ好評と論争の末に2009年に幕を閉じた。そして2010年、こんどはMicrosoftが「Windows 7とMac」を比較してユーザーにアピールするキャンペーンを開始し、話題になっている。
このMicrosoftの新しいキャンペーンサイトは「PC vs Mac」の名称で、Windows 7公式ページの中に作られている。内容はシンプルで、PC (つまりWindowsマシン)にできてMacにできないこと、そしてPCを選ぶメリットを箇条書きで紹介しているだけだ。例えば「Choice」という項目では、MacではBDドライブやTVチューナー、メモリースティックリーダー、3Gデータ通信機能を内蔵した機種はなく、ドングルなどのオプションとして導入する、あるいはドライバそのものが存在せずにハードウェアが利用できないことが指摘されており、一方でWindows 7ではこうしたハイエンドMacでさえ用意されていない機能が利用できると書かれている。本体色を含めてハードウェアの選択肢が多く、さらに年間99ドルの維持費が必要なMobileMeに対し、Microsoftのオンラインサービスは無料で利用できるという。サイトの最後には「PC Scout」という目的別の自身に最適なPCを探すサービスへと誘導するリンクがついており、PCの魅力を改めて伝えるのが狙いだ。
Appleのイメージ戦略を中心とした広告キャンペーンに比べればいささか攻撃がおとなしく、控え目な感じだ。「PC vs Mac」のページでも指摘しているようにWindowsはMacの10倍のシェアを持っており、本来であれば競合を気にするレベルではない気がするが、それはそれ、やはり好調なセールスが続くWindows 7の勢いを大事にしたいのかもしれない。