スタンダード&プアーズは6日、米メットライフ(持ち株会社)の格付け(「シングルAマイナス」の長期カウンターパーティ格付けを含む)と、そのほとんどの子会社の格付けを据え置き、「クレジット・ウォッチ」を解除した。

これらの格付けは2010年2月3日以降、引き下げ方向の「クレジット・ウォッチ」に指定されていた。長期カウンターパーティ格付けと保険財務力格付けのアウトルックは「ネガティブ」。

メットライフの格付け据え置きは、「同社が計画を上回る規模の資本を調達したことと、同社経営陣が事業子会社の収益維持に向けて強いコミットメントを示していることを反映している」(S&P)。また、メットライフが、持ち株会社の債務返済のために、監督会計ベースの留保利益と現金準備金を積み増しているとの、スタンダード&プアーズの見解を反映している。

三井住友海上メットライフ生命保険の保険財務力と長期カウンターパーティ格付け、ならびに両格付けのアウトルックは引き続き「ダブルAマイナス/安定的」。

同社の格付けには、親グループであるMS&ADインシュアランスグルーと米メットライフの両グループによる支援が織り込まれているが、「同社の信用力は最終的には、同社に51%出資(2010年3月末時点)し、同社と同じ日本市場で事業展開しているMS&ADインシュアランスグループの信用力に依拠する」(S&P)としている。