セクシー居酒屋って?
"セクシー居酒屋"をご存知だろうか。おへそを出すなど露出度の高いユニフォームを着用した若い女性が出迎えてくれる居酒屋である。近年、関東・関西エリアでこういったセクシー居酒屋が増加しており、サラリーマンたちにとって癒しの場になっているという。一体どんなユニフォームを着て、どんな接客をしてくれるのか。そして肝心の料理は???
そこで今回は、東京・新宿の歌舞伎町にある「海鮮炉端串揚げ酒場 こまち 新宿歌舞伎町店」(経営: ファーストリング)を訪れた。店内は大漁旗などが飾られた粋な大衆酒場。妖しげな雰囲気は漂わない。だが、「いらっしゃいませ」と笑顔で出迎えてくれたホールスタッフたちはちょいと過激なセクシー姿だった。妖艶な和柄の浴衣風と、チラ見せランジェリーがなんとも印象的なミニスカの2タイプのユニフォームだ。
ちょいセクシー、でも明るく健康的
同店では彼女たちのことを「こまちっ娘」と呼ぶのだという。最初は思わず彼女たちの胸の谷間やおへそ、美脚……などに見とれてしまうのだが、こまちっ娘たちは意外とサバサバしていて健康的。決していやらしい雰囲気ではない。そしてみんな非常に明るくて愛嬌がある。接客されているこちらも、いつの間にか元気がわいてくるような店だ。もちろん同店では"お触り"などはご法度。その点はお客側も心得ており、その上で彼女たちの趣向を凝らした接客を楽しんでいるようだ。ちなみに客単価は4,000円程度となっている。
こまちっ娘たちの接客はなかなかハイレベルだ。例えばおしぼりは、温かいものと冷たいものを用意し、お客が好む方を手渡ししている。お通しも小皿料理のほかにアミノ酸ドリンクを用意。「明日もお仕事ですか? 二日酔いに効くドリンクもございます」とお客のことをやさしく気遣いながら、好きな方を選んでもらうのだ。
スタッフと一緒に盛り上がれるメニューも
場を楽しく盛り上げるメニューは、「元祖! 茶豆つかみどり」(380円)。ザルに山盛にされた茶豆をお客につかみどりしてもらうのだが、「うわぁ! すごーい! 」とこまちっ娘たちが手を叩いて喜ぶので、男性客たちは上機嫌。また「シーザーサラダ」(550円)は、お客の目の前でチーズをすりおろすのだが、その際に「すりすりしちゃいますよ~」と一言。「すりすり」という響きに男性客は過剰反応し、お客たちは「すりすりしてぇ~」とはしゃぎだすのだそう(笑)。
さらに卓上に設置された占いゲームで大吉がでると、男性客はまたしても大喜び。大吉が出ると、コースターの裏にが応援メッセージを書いてくれるのだ。「No Life No こまち。明日もがんばってくださいね」などと書かれた"自分のためだけのメッセージ"を受け取ることができ、ますます同店のファンになっていくのだとか。
以上のように、男性客の心を掴むサービスが随所にちりばめられている同店だが、魅力はそれだけではない。マネージャーの山本匡秀さんは「エンタテインメント性の高い業態ですが、その面白さだけではすぐに飽きられてしまいます。しっかりとおいしいものを提供して、飲食店本来の魅力も伝えています」と念を押す。
炉辺焼きや串揚げなど、男性好みも渋いメニューが
例えば日替わりでは「張崎産 地目鯛」(780円)など、産地直送刺身などを5種用意。「つぼ鯛」(半身800円)、「有頭エビ」(350円)といった炉端焼も炭火焼ならではの旨さで提供している。一方、「ハムカツ」(150円)、「赤ウィンナー」(150円)といった串揚げも1本100円からラインナップ。大衆酒場でありながら、質の高い本格料理も楽しめるのが魅力だ。お客の9割は会社帰りのサラリーマンで、リピート率はかなり高い。週末には遠方からわざわざやってくる男性客もいるという。
ピアスやネイルがきらめく彼女たちは、見た目は確かにイマドキのギャル風。でも接客のレベルは非常に高く、みんなマジメ。おいしい料理をいただきながら、こんな接客が受けられるなんて、なんとも"一度で二度おいしい"店。きっとこれからもますます、サラリーマンの味方になってくれることだろう。