日産自動車は、ミニバン「エルグランド」をフルモデルチェンジし、8月18日より発売する。価格は307万6500円から464万1000円。また、日産の関連会社であるオーテックジャパンより、同モデルをベースにしたカスタムカー「ライダー」や福祉車両などが発売される。価格は356万4750円から605万8500円。
エルグランドは、日産の最高級ミニバンとして1997年に初代モデルが登場、2002年には2代目が発売された。今回のモデルは3代目にあたる。新型エルグランドは、強い存在感と風格を感じさせる外観、ドライバーを高揚させ、もてなし感にあふれたインテリア、意のままの走り、クラストップレベルの燃費性能、ラグジュアリーな真の高級車などを目指して開発された。
エクステリアは、ヘッドランプからグリルへとつながり、厚みのある上下2段式フロントマスクとヘッドランプユニットが特徴。さらに安定感を感じさせるショルダーの張り、ブラックアウトされた各ピラーとボディサイドからリヤまで連続する窓を囲むクロームモールディングなどで存在感あふれるエクステリアとしている。
低重心の新プラットフォームを採用し、乗用車のような安定感や乗り心地、大人7人がゆったりと座れる快適性を両立させた。高剛性ステアリングや高性能ショックアブソーバーなどの組み合わせにより、高い直進安定性を実現。サスペンションにはアルミ製リンクを採用し、バネ下荷重を軽量化した。ガソリンタンクは73L(リッター)の大容量とした。
エンジンは3.5L V型6気筒「VQ35DE」と、2.5L 直列4気筒「QR25DE」の2種類が用意される。3.5L車はクラストップレベルの出力特性を実現したエンジンを搭載し、胸のすくような走りを実現。2.5Lエンジンはエルグランド専用にチューニングされ、低速からの高トルクにより素早いレスポンスと力強い加速を実現した。トランスミッションはいずれも「エクストロニックCVT-M6」となる。
エコドライブアシスト機能として、ナビゲーションからの道路情報を追加することでエンジンブレーキをコントロールするナビ協調変速機能、アクセル操作の補正やCVTの変速スケジュールなどを統合制御するECOモード、燃費の良い発進をサポートするスムーズ発進アシスト機能などを採用した。これらにより、3.5L車は4WD全車と2WDの一部グレードがエコカー減税に適合し、自動車取得税と自動車重量税が50%減税となる。2.5L車は全車が適合し、75%減税される。
インテリアは、機能性と高級感を両立させたもの。インパネからサイドへ続くグラデーション木目調パネルを採用し、包まれ感のあるコックピットとした。
7人乗りモデルでは助手席シートと2列目シートの3席にオットマン(足載せクッション)を採用。長時間ドライブの快適性を向上させた。また2列目シートはオットマンのほか、シートバック中折れ機能、3層構造パッドを同時採用したコンフォタブルキャプテンシートを採用した。8人乗りモデルの2列目シートには、大型アームレストの採用などにより、包まれ感と高い快適性を実現する6:4分割ベンチシートを採用した。パワーシート搭載モデルには、シーンにより温める場所を最適化した「クイックコンフォートシートヒーター」を世界初採用。人が暖かさを感じやすい部位(太もも裏、でん部)から温めることで即暖性を向上させ、シーンに応じて温める場所を最適化する。
ユーティリティ面では、ワンタッチで解錠と作動を行なうオートスライドドア、2列目3列目の乗員とのコミュニケーションを容易にするコミュニケーションミラー、3列目シートの自動格納・復帰を行なう機能、スイッチやリモコンキーで開閉可能なオートバックドアなどを採用した(一部モデルを除く)。
そのほかオプションとして、アラウンドビューモニター、カーウイングスナビゲーションシステム、後席プライベートシアターシステムなどが用意される。アラウンドビューモニターは車両上方から見下ろしたような映像により、車と路面の駐車枠の関係が確認できるシステム。音声で案内する駐車ガイド機能、左右の見通しが悪い交差点などで左右180°の車両が確認できるフロント/リヤワイドビュー機能なども備える。
後席プライベートシアターシステムは、電動開閉式11インチ大型ワイドモニターとBose 5.1chサラウンド・サウンドシステムを組み合わせたもの。迫力ある大画面を2列目、3列目から楽しめる。サウンドシステムは最適配置された13個の高性能スピーカーにより、シアター並みの音響特性を演出する。