パナソニックは3日、加湿空気清浄機「うるおいエアーリッチ」4機種など、今秋発売するナノイー搭載空質製品の発表会を都内にて開催。ゲストとして小雪さんが登場し、会場を盛り上げた。

ナノイーのイメージを象った"ナノイー・ボール"を手にして新製品をPRする、小雪さん

1年ぶりの新モデルの発売となった「うるおいエアーリッチ」は、同社のイオン発生技術・ナノイー発生機能と加湿機能を搭載した空気清浄機。適用床面積と機能に応じて、「F-VXF70/65/45/35」の4機種をラインアップする。

今回のモデルチェンジによる、最大の変更ポイントは、F-VXF70・65に、同社独自の省エネ技術「エコナビ」を搭載した点。省エネ機能は「エコモード」として旧機種にも搭載されていたが、空気がきれいなときには運転を自動休止して消費電力を抑える「パトロール運転」に加えて、1日の生活パターンを把握し、空気が汚れやすい時間帯や汚れの程度を学習し、先回り運転を行う「学習運転」により、消費電力を旧機種よりさらに約40%程度抑えることができるという。

今回発売の加湿空気清浄機のうち最上位モデルとなる「F-VXF70」。ブライトシルバー、シルキーホワイト、ダークブラウンの3色をラインナップする「F-VXF65」に対して、シャンパンゴールド1色のみの展開

また、室内の明るさを感知する「照度センサー」を追加。室内の明るさに応じて、本体の表示パネルの明るさや風量を三段階に自動で切り替えることができるようになり、「LEDランプが明るすぎて就寝時の妨げになる」という旧機種で不満の声が多かった問題点の解消が図られている。

さらに、F-VXF35を除く3機種では、脱臭フィルターの寿命が従来の7年から10年に改良されている。これにより、集塵・加湿・脱臭の3つのフィルター寿命がすべて10年に横並びとなり、ユーザーは同時期にフィルター交換を一度に行えるようになる。

同社の加湿空気清浄機は、前面吸引方式が特徴。ハウスダストセンサーとニオイセンサーの2つのセンサーで汚れの種類を検知し、本体前面のパネルが前方・上方にスライドし、それぞれ適切な気流で集塵を行う。背面吸引式の空気清浄機の場合は、本体裏側に30センチ程度の空間を設けて設置する必要があるが、前面吸引の場合は壁面に接した状態で設置することが可能なため、設置場所を取らないメリットがある。

空気清浄機を構成する3つのフィルター。集塵、加湿フィルターに加え、活性炭の超微細孔部表面に塗布する添着剤の成分の改善により吸着性を高め、脱臭フィルターも寿命が7年から10年に延びた

本体の大きさやデザインは上部の操作パネル以外は旧モデルとほぼ同じ。「F-VXF70」では、湿度を1%単位でデジタル表示する仕様に変更された

今モデル最上位機種となるF-VXF70は、集塵・脱臭適用床面積が1畳程度異なるのを除けばスペック的にはF-VXF65とほぼ同じ。異なる点は、カラーラインナップと補助的機能で、F-VXF70では、1%単位でのデジタル湿度表示と、2・4時間のオフタイマーを搭載している。

小雪、愛犬にも「nanoe」を

都内にて行われたプレスレセプションでは、新製品を披露するとともに、同社のナノイー事業展開について説明が行われた。

小雪さんは、夏バテ気味の自身の愛犬・ソイちゃんの代役を務めた、姉・弥生さんの愛犬・ロクちゃんと登場。二匹は同じ犬種で親戚関係だとか

同社のナノイー技術は、2001年に開発を開始。2002年にナノイーユニットの試作が完成し、効果を検証後、2003年に世界初のナノイー技術搭載空気清浄機が発売された。以降、ナノイー技術は同社のコア技術として、現在は、エアコン、冷蔵庫などの白物家電、ドライヤーやスチーマーなどの美容家電のほか、トイレ、浴室、キッチンなどの住宅建材にも展開を広げている。

ナノイーは、水に高電圧をかけることにより生成される約5~20nmの微粒子イオン。水分に包まれているため、マイナスイオンなどの空気イオンに比べ空気中の滞留時間は約6倍、水分量は約1,000倍以上とされている。空気中の菌やウイルス、花粉などのアレル物質を抑制し、繊維の奥にも入り込み脱臭する効果もあるという。

同社アプライアンス・ウェルネスマーケティング本部長の中島幸男氏は「ナノイー技術は時間をかけて検証を行っており、自信を持っている。2009年は41機種だったナノイー搭載製品を2012年には64機種にまで拡大していきたい」と語った。

プレスレセプション後半には、CMキャラクターを務める、女優の小雪さんが登場。自宅で犬を飼っているという小雪さんは、「犬を仕事に連れていくこともありますが、留守番しているときはいい空気の中で留守番させてあげたいですね。犬も気持ちのいいところがわかるみたいで、空気清浄機の前でよく寝ています」と、空気清浄機の前に横たわる愛犬の写真を紹介。続けて、「ナノイー(搭載製品)には、大切な人が快適に過ごせる商品がたくさんあります。みなさん使って体験してください」とPRした。

パナソニック アプライアンス・ウェルネスマーケティング本部長の中島氏と小雪さん

なお、今回発表された加湿空気清浄機4製品の発売は9月1日。予想実売価格は、F-VXF70(空気清浄~31畳/加湿能力1時間最大600ml)が6万円前後、F-VXF65(同~30畳/600ml)が5万円前後、F-VXF45(同~21畳/450ml)が4万円前後、F-VXF35(同~16畳/350ml)が3万円前後。

同社では、このほかナノイー搭載の加湿発生機、加湿セラミックファンヒーター、ハイブリッド加湿機の3製品を今秋発売する。詳細はこちら