2010年7月より放送開始となったTVアニメ『生徒会役員共』。そのエンディングテーマで、angelaが歌う「蒼い春」が2010年7月28日にリリースされた。『蒼穹のファフナー』をはじめとするシリアスな曲調でおなじみのangelaだが、今回の「蒼い春」は、いまだかつてないアゲアゲSONGとして話題を呼んでいる。
そこで今回は、angelaのatsukoとKATSUの2人に、「蒼い春」を中心に、カップリング曲やPV、衣装などについてをじっくりと聞いてみた。
angelaが語るTVアニメ『生徒会役員共』EDテーマ「蒼い春」
――新曲「蒼い春」がエンディングテーマとなる『生徒会役員共』はギャグアニメですが、最初のお話を聞いたときの感想はいかがでしたか?
atsuko「正直、うれしかったです(笑)」
――『生徒会役員共』という作品はご存知でしたか?
atsuko「お話を聞くまでは知らなかったです。会議室でそっとコミックスを渡されました(笑)。それでぱっと読ませていただいたのですが、正直な話、本当にうれしかったんですよ。angelaというとSFだったり、シリアスな作品だったり、生と死を見つめた戦いがテーマだったり……。そういったイメージを持っている方が大半だと思うのですが、そんな中で、ついに来たか! という感じですね。これはいい意味で新しいangelaを出せる、みたいな(笑)」
KATSU「僕の言葉で言うと本当に『遅いよ!』といった感じですね(笑)」
――持ってくるのが遅すぎると
KATSU「これまで、生きるとか死ぬとか、シリアスで重いテーマの作品が多かったわけですが、もちろんそういった作品も大好きですし、どちらかといえば得意なほうなんですよ。でも、ひそかに『萌え的なものもできるよ』みたいなアピールは水面下でずっと続けていたのですが、それが叶うのに7年もかかりました(笑)」
――シリアスだけがangelaじゃないということですね。それでは今回の『生徒会役員共』の場合、曲の構想などはすぐに浮かびましたか?
atsuko「まず、学生たちが文化祭などで盛り上がっている感じを描きたかったんですよ。実はこの曲、メロディだけを聴くとマイナーな曲なのですが、そこにポップなアレンジやちょっとおかしな歌詞、そして歌い方や賑やかしのようなコーラス、コーラスというよりもコール&レスポンスですね、そういったものがかぶさることで、ものすごく明るくてキャッチーで、アゲアゲの曲に聴こえてくるわけですよ。そういったところもちょっと意識していまして、もしこれをメジャーコードで作っていたら、たぶん自分たちの中でも、angelaらしい曲じゃないという気持ちがあったかもしれません」
――angelaの曲として違和感を感じるということですね
atsuko「実際にデモの段階ではメジャー調の曲もあったんですよ。でもやっぱりちょっと違うんですよね。そこでメロディをマイナーコード主体で作ってみたところ、今回の曲なんですけど、プロデューサーから『ちょっと暗いですね』って感想をいただきまして……。でも、『大丈夫です!』って(笑)」
KATSU「ちゃんと明るくなりますからって説得しました(笑)」
atsuko「ほかにも明るい曲をいくつか作っていたんですけど、どうしてもこれでいかせてほしいと、珍しくゴリ押ししました」
――アレンジで明るくなる自信があったわけですね
KATSU「そうですね。曲自体はマイナーコードでできているのですが、こういう風にブラスが入ったり、曲の中で掛け合いしたりする部分のメロディなどはちゃんとイメージできていたので、明るくなるという勝算はありました」