パナソニックは3日、2010年冬の加湿/電器暖房商品を発表した。ラインナップは、加湿セラミックファンヒーター2製品、ハイブリッド式加湿機5製品、ヒートレスファン式加湿機1製品、ナノイー加湿発生機1製品、加湿空気清浄機4製品、空気清浄機2製品。価格はすべてオープン。
ナノイー効果で、うるおい空間を作る加湿セラミックファンヒーター
加湿セラミックファンヒーターは、セラミックヒーターによる暖房に加湿機能を加えることで、室内の乾燥を防ぎながら暖房を行う製品。また、暖房と加湿機能との組み合わせには、暖房だけの場合よりも体感温度を上げる効果もある。「DS-FKX1201」では、これにナノイー効果をプラスすることで、除菌や、脱臭、肌へのうるおい効果をもたらしている。もちろん、すべての機能を同時に利用するだけでなく、加湿のみ、温風のみ、ナノイーのみといった単独運転も可能だ。
加湿機能は、加湿専用モデルに匹敵する600ml/hという高い能力を持つ。これは、暖房側と加湿側の風路のうち、加湿側に、より多く空気が流れるようにしているのと、保水性と吸水速度に優れた加湿フィルターの採用によるもの。加湿機能単体で運転した場合には、プレハブ洋室で10畳まで、木造和室でも6畳までの広さで使用できる。また、暖房と併用した場合には、プレハブ洋室で17畳まで、木造和室で10畳までの加湿が可能だ。給水タンクの容量は3.0Lで、約5時間の連続加湿が可能。タンクは、内部の手入れがしやすい広口タイプで、抗菌仕様。加湿フィルターには、汚れの付着による加湿能力の低下が、洗浄によって回復しやすい素材と形状を採用しているため、1日に8時間使用した場合でも、約3シーズンの寿命を持つ。また、吸気フィルターには、「スーパーアレルバスター」「緑茶カテキン」「バイオ除菌」の3つの機能材を添着。アレル物質や菌などの活動を抑制する。吸気フィルターは、エアコンのプレフィルターと同様に、定期的な手入れのみで、製品と同程度の寿命を持つ。暖房能力は1.2kW/hで、断熱材の入ったコンクリート住宅で約8畳まで、断熱材なしの木造住宅で約3畳までの広さで利用可能だ。
同時発表された「DS-FKS1201」は、ナノイー機能を搭載しない、加湿セラミックファンヒーター。DS-FKX1201と同様に600mL/Hの加湿能力と、1.2kWhの暖房能力を備える。
加湿+ナノイーでうるおい効果が高いハイブリッド加湿機
ハイブリッド式加湿機は、「FE-KXF07」「FE-KXF05」「FE-KL07」「FE-KL05」「FE-KL03」の5製品をラインナップ。「FE-KXF」シリーズがナノイー搭載モデルで、「FE-KL」シリーズが非搭載モデル。また、ナノイーを搭載したヒートレスファン式加湿器「FE-KXF15」も同時発表されている。
ハイブリッド式加湿器は、湿度センサーによって部屋の空気の乾燥を判断し、乾燥が激しい場合にはヒーター式の強力な加湿、乾燥がそれほどひどくない場合には、気化式の加湿を行うことで、低消費電力と、素早い加湿とを両立させる製品。
従来、同社の製品では、吸水性のない多孔質の鉱物を加湿フィルターの素材として利用していた。新モデルに搭載される加湿フィルターには「フュージョン」素材を採用。これは、旭化成せんいが開発した三次元立体構造を持つ素材。表面と裏面の間の連結部が広く(平面的な布よりも内部の空間が広く水を多く含むことができる)、通気性も高いという特徴を持つ。同社は、この素材の特徴を生かした加湿フィルターを旭化成せんいと共同開発した。加湿フィルターが汚れなどによる目詰まりを起こすと、加湿性能が低下するが、新加湿フィルターでは、水での押し洗いでその能力が大幅に回復。約10年間、交換が不要となった。
パワフルモードの場合、FE-KXF07/FE-KLF07は670mL/h(50Hz地域)/700mL/h(60Hz地域)、FE-KXF05/FE-KLF05は500mL/h(50Hz地域)/480mL/h(60Hz地域)、FE-KLF03は300mL/h(50Hz地域)/280mL/h(60Hz地域)の加湿能力を持つ。なお、ヒートレスファン式加湿機FE-KXF15の加湿能力は、1500mL/h。タンク容量は、FE-KXF07/FE-KLF07が4.5Lで連続運転時間が約6.4時間、FE-KXF05/FE-KLF05が4.0Lで連続運転時間が約8時間、FE-KLF03が2.0Lで連続運転時間が約7時間、FE-KXF15が4.5L×2で連続運転時間が約6時間となっている。
使う人の身の回りだけを清潔なうるおい空間にするナノイー加湿発生機「F-GMFK02」
ナノイー加湿発生機「F-GMFK02」は、デスク回りなど、使用者の周囲の空間のみ加湿し、さらにナノイーによる脱臭、うるおい効果などを与える製品。運転音は、強モードで30dB、弱モードでは20dBと静かで、オフィスなどで使用しても邪魔になりにくい。加湿量は、強モードで30ml/H、弱モードで20mL/h。
エコナビを採用する加湿空気清浄器「エアーリッチ」シリーズ
加湿空気清浄器は、加湿によって空気中のウィルスの抑制も見込めることから、近年人気の製品。「エアーリッチ」シリーズは、この加湿空気清浄機能にナノイーを加えることで、除菌や脱臭、うるおい効果などもプラスするという特徴を持つ。
空気清浄機で性能の目安となる最大風量は、「F-VXF70」が6.8m3/分、F-VXF65が6.5m3/分、F-VXF45が4.5m3/分、F-VXF35が3.5m3/分。空気清浄運転の場合、それぞれ31畳/30畳/21畳/16畳の広さにまで対応可能だ。加湿能力は、F-VXF70/F-VXF65が最大600mL/h、F-VXF45が最大450mL/h、F-VXF35が最大350mL/h。加湿空気清浄運転を行った場合、プレハブ洋室では、それぞれ17畳/13畳/10畳まで、木造和室の場合、10畳/8畳/6畳までの加湿が可能だ。
新製品の特徴となっているのが、エコナビの採用。新製品に搭載されるエコナビは、「パトロール運転」と「学習運転」の2つのモードを持つ。パトロール運転では、空気の状態を監視し、汚れが発生したら運転をスタートする。また、学習運転では、日々の空気が汚れる時間帯を学習し、その時間が近づくと自動的に運転をスタートする。これらの相乗効果により、従来の自動モードに比べて、約40%の省エネとなっている。
フィルターは、「集塵フィルター」「脱臭フィルター」「加湿フィルター」の3種類。このうち、加湿フィルターは、ハイブリッド加湿機に採用されているのと同様にフュージョン素材が採用されており、10年間交換不要。脱臭フィルターは、活性炭の表面にニオイへの反応性の高い添着剤を塗布することで、従来の7年から10年への長寿命化を実現。従来より、10年間交換不要だった集塵フィルターと合わせて、すべてのフィルターの寿命が10年間となった。
また、同時発表された、空気清浄器「F-PXF35」「F-PDF35」は、最大風量が3.5m3/分で、フィルター寿命は約3年。F-PXF35がナノイー搭載モデルで、F-PDF35が非搭載モデル。
種類 | 製品 | 発売日 | 推定小売価格 |
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加湿セラミックファンヒーター | DS-FKX1201 | 9月1日 | 2万5,000円前後 |
DS-FKS1201 | 2万円前後 | ||
ハイブリッド式加湿機 | FE-KXF07 | 2万8,000円前後 | |
FE-KXF05 | 2万5,000円前後 | ||
FE-KLF07 | 2万3,000円前後 | ||
FE-KLF05 | 2万円前後 | ||
FE-KLF03 | 1万6,000円前後 | ||
ヒートレスファン式加湿器 | FE-KXF15 | 6万円前後 | |
ナノイー加湿発生機 | F-GMFK02 | 10月1日 | 1万5,000円前後 |
加湿空気清浄機 | F-VXF70 | 9月1日 | 6万円前後 |
F-VXF65 | 5万円前後 | ||
F-VXF45 | 4万円前後 | ||
F-VXF35 | 3万円前後 | ||
空気清浄機 | F-PXF35 | 2万5,000円前後 | |
F-PDF35 | 2万円前後 |