Amazon.comやAppleなど、電子書籍サービスを提供する事業者らが出版社大手らと結んだコンテンツ提供契約が価格競争を阻害している可能性があるとして、米国で州当局による調査が進んでいる。

同件を報じているWashington Postによると、米コネチカット州司法長官のRichard Blumenthal氏が8月2日(現地時間)に調査を開始し、Amazon.comAppleにそれぞれ質問状を送付したことを公表している(リンク先はPDFファイル)。

それによれば、これら2社は大手出版社との契約でコンテンツを得るとともに、それらを最良の価格で提供できる権利を受けている。一方で州当局が調査した結果によれば、これら2社の間での販売価格に差異はなく、競争を阻害する一種のカルテルが結ばれている可能性があるという。例えば、New York Times Bestsellerなどの売れ筋書籍ランキングなどを調査すると、そこで登場する電子書籍のAmazon.com、Apple、Barnes & Nobleらが提供する販売価格がすべて完全に同じだったという。こうした状況が、電子書籍価格の自由な値付けを阻害する恐れがないかを調査するのが今回の狙いとなる。