エムエスアイコンピュータージャパンが7月28日、東京・秋葉原のカフェソラーレ リナックスカフェ 秋葉原店にて「子どもパソコン組み立て教室」を開催した。夏休み期間中ということもあり、小中学生を対象に自作PCの組み立てを解説、実践する内容のイベントだ。

「好きな部品を"くっつけていく"」のが自作PC

組み立て教室の参加者は午前の部が小学生中心、今回取材した午後の部は中学生が中心といった構成。参加者(子供)の多くは普段、PCを使ってはいるものの組み立てることは初めての体験とのことだった。組み立てるのはMSIおよび協賛メーカーが用意したパーツ類。マザーボードにCPU、メモリ、HDD、光学ドライブ、そして電源やケース、キーボード、マウスだ。実際に購入して組み立てる形式ではないため、気軽に自作PCの組み立てが体験できる。一方、夏休み期間中の子供にとっては普段使うパソコンの構造を理解できる調度いい体験学習といったところだろうか。

今回の組立教室で用いられたパーツたち。MSIのP55マザーボードを中心に、CPU、メモリ、ドライブ、グラフィックスカード、電源やケースといった一式だ

教室は自作PCを構成するマザーボードやCPU、メモリやHDDといった各部品の役割を紹介するところからスタートした。「マザーボードとはPCにおいて中心となる基板であり、今回のようなデスクトップPCはもちろん、形は違えどノートブックPCにも、そしてPC以外にも携帯電話やゲーム機などの機械には必ず入っているもの」といった具合だ。

司会進行は同社イベントでのプレゼンテーターとしてもおなじみの石岡宣慶氏。作業工程ごとに注意点やポイントを的確に説明

また、自作PC未体験者にとって、自作PCの組み立て作業は「難しい」というイメージがある。今回の参加者もそれは同様。そんなイメージを和らげるため、組み立てに必要な道具もちゃんと説明された。……と言ってもプラスドライバー1本なのだが、それだけ自作PCを組み立てることは簡単なんだよ、ということ。また、一見難しそうな内部ケーブルの接続も、それぞれ規格(カタチ)が決まっていて、形が合うものを接続していくといった作業が中心。順序建てて説明することで、自作PCの組み立てが決して難しくないことを伝え、参加者の緊張も徐々にほぐれていったようだ。

組立教室午後の部の参加者は中学生と小学生高学年の5組6人の子供たちとそのお父さん

さて、前準備を経て実際の組み立て作業がスタートした。最初はマザーボードにCPUやメモリを装着する作業から開始。途中、ボード裏のピンで怪我をしないようにとの注意や、慎重な作業が求められるCPUソケットへのCPU装着、コツが必要なCPUクーラーの固定、メモリ装着の微妙な力加減などポイントを聞きながら、参加者は手元のパーツを組み立てていく。当日の組み立て手順は、マザーボードの次が電源やドライブにケーブルを装着、ケースに電源を装着したところでマザーボードを組み込み、ドライブやCPUクーラーを装着していく……といった順番だった。

CPUソケットピンの注意を受け、慎重に作業しながら装着。このご家族は兄弟で協力しながら組み立て

組み立て作業も終盤となるケースにマザーボードを装着する作業。金属のエッジで指を怪我しないよう、という注意を聞きながら慎重に組み込んでいく参加者

子供にとってはじめての自作PC組み立て作業はお父さんも真剣。この夏、親子で自作PCはいかが?

組み込む作業に関しては、メモリソケットのツメの開き方やCPUクーラーのプッシュピンの押し加減など、多少の戸惑いもみられたが、その都度サポートスタッフが補助しており、総じてスムーズ。さらに作業する子供をお父さんもサポート、というよりも興味津々だったのはお父さん側だったのかもしれない。組み立て完了後にディスプレイをつないで起動を確認するのだが、参加者全員が一発で起動。はじめて組み立てたパソコンがちゃんと動いたことに歓声が上がった。

組み立てたPCにディスプレイを繋ぎ電源オン! 画面が表示されたところで組み立て成功を確認。午前の部では2組ほどが動作確認で動かなかった方がいたそうだが、ケーブルがしっかり奥まで刺さっていなかったなど単純な原因で、大きなトラブルは無し

OSインストール等、PCとして使うためにはもう少し作業が必要となるが、今回はあくまで組み立てまでだ。組立教室の最後はMSIオリジナルの自作認定証の授与。ここに小さな自作ユーザーが誕生した。

無事に組み立ても動作確認も終わり、認定証と記念品が授与された。Q&Aや製品展示もあり、これで自信を深めた親子からはいろんな質問が飛び出した

エムエスアイコンピュータージャパンからは、早くも次のパソコン組み立て教室の開催がアナウンスされている。次回は8月11日。こちらはレギュラーの成人を対象とした教室だが、早くも第12回目となる。参加申し込み等詳細は同社ホームページをチェックだ。