米Microsoftは7月22日(現地時間)、2010年度第4四半期(2010年4月-6月)決算を発表した。企業需要の回復にOffice 2010の発売が重なった相乗効果から、アナリストの予測を大きく上回る増収増益を達成した。

売上高は160億3900万ドル(前年同期比22%増)。これは4-6月期としては過去最高である。営業利益は59億3000万ドル(前年同期比49%増)、純利益は45億1800万ドル(同48%増)、一株あたりの利益は0.51ドル(同50%増)だった。

ディビジョン別で見ると、すべての部門がふた桁の増収を達成した。Windows & Windows Live部門は売上高45億4800万ドル(前年同期比44%増)。これまでのWindows 7のライセンス販売数の累計が1億7500万本を超えた。Office製品を手がけるMicrosoft Business部門は52億5000万ドル(同15%増)だった。サーバ&ツール部門は40億1200万ドル(同14%増)。オンラインサービス部門は5億6500万ドル(同13%増)。検索サービスBingが13カ月連続で市場シェアを伸ばし続けている。XboxやZune、Windows Phoneなどを含むエンターテインメント&デバイス部門は16億ドル(同27%増)。Xbox Live Marketplaceの売上げが、Xbox Liveのサブスクリプション売上げを上回った。今年の秋には同部門からWindows Phone 7、Xbox Kinect、Xbox 360ゲームの「Halo:Reach」などが登場する。

同社COOのKevin Turner氏は「すべての事業において製品の力強い売れ行きが見られる。特にエンタープライズにおけるWindows 7とOffice 2010が好調だった」と述べている。ただしカンファレンスコールで企業の買い替えサイクルに質問が及ぶと、CFOのPeter Klein氏は「兆候が表れ始めたばかりで、今後も見守っていくべきである」と慎重な見方を崩さなかった。

2010年度通期では、売上高が624億8400万ドル (前年度比7%増)、営業利益が240億9800万ドル(同18%増)、純利益が187億6000万ドル(同29%増)。1株あたりの利益は2.10ドルだった。

今後の見通しについては、2011年度通期(2010年7月-2011年6月)の営業経費を269億-273億ドルと予測している。